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【ロスト・ボディ~消失~】タイトルの意味とは?原題との違い、サン=テグジュペリの引用の意味、“完璧な敵”の正体を考察【映画】

こんにちは、ぽんです

いつも訪問ありがとうございます

 

61日ぶりの映画レビュー記事です

映画から得られる知識も楽しみながら、これからも映画ライフを満喫していこうと思います

さて、今回もかねがね気になっていて、ずっとAmazonのウォッチリストに入っている映画です

 

Amazonの定期料金が値上がりしたこともあり、今まで以上に映画を見て、元を取らねば!という精神で行きたいと思います

前は3日に1本なので、それ以上となるとなかなか楽しい戦いになりそうですが、むりせずやっていきます

素敵な作品に出会えると良いなぁ!

 

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『ロスト・ボディ 消失(邦題)』あらすじ

The plot tracks the psychological nightmare that ensues after the casual meeting between an architect and a chatty woman in an airport.[1]

A Perfect Enemy - Wikipedia

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ロスト・ボディ 消失 感想・レビュー

邦題『ロスト・ボディ 消失』の意味とは?

映画の原題と邦題の意味の違いを考察するのが好きです

邦題はドストレートに、映画作品のテーマそのものにフォーカスを当てたものとなっています

個人的には、“ロスト・ボディ”は3つの意味が込められていると思います

ここからは、ネタバレ含む考察になります

 

1つ目は文字通り自分の奥さんの体です

行方不明となっている奥さんの物理的な体のことを示唆していると考えられます

これは直球での意味ですよね

また、物語後半に明かされる真実としての“奥さんの体”も差しています

奥さんの体は二度と戻らない場所にあって、完全に表の世界からは“消失”してしまっています

 

2つ目は生まれるはずだった我が子の体です

作中でもありましたが、奥さんは妊娠していましたよね

妊娠検査薬で陽性反応が出ていましたが、最終的には赤ちゃんを産まずに“消失”してしまいます

そうして失われた体ではあるものの、“金髪の女性”として目の前に現れた存在

主人公は少なからずこのことに罪悪感を覚えているのでしょう

消えてしまった我が子の体への執着が目の前に現れたと考えることができます

 

最後は、主人公自身の体です

最早主人公は別世界に取り込まれた存在です

自分の妄想と共に生きていかなければならないくらいに追い込まれており、それはすなわち“自分自身の消失”とも言えます

自分で自分のことを傷つけたり、ありもしない存在と対峙をしたり、自分の体は誰かに乗っ取られたものと同然です

 

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原題『A Perfect Enemy』の意味とは?

“Perfect Enemy”を直訳すると“完全な敵”となります

完全な敵とは一体誰なのか?

それは、恐らく自分自身か奥さんかテセラなのでしょう

そしてそれを具現化して内在かしてしまったこの空港を示唆しているのかもしれません

 

完全犯罪をやってのけたものの、罪悪感はやはりぬぐえないのが主人公がまだ人間である証拠です

主人公は永遠にこの空港に囚われてしまっている存在です

奥さんとも、生まれるはずだった子供とも

(奥さんがアムステルダムに行く理由は、子供を産むためだったのか?)

 

“完璧(perfect)”と聞くと、やはり思い出されるのは作中冒頭にあったサン=テグジュペリの引用です

完璧がついに達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である。

サン=テグジュペリ

主人公が唯一と言っていいほど、破天荒な金髪少女テセラな同意したのは、墓地で見つけた美しい女性の彫刻です

この彫刻は、物語後半のネタバレのシーンでも出てくる重要な示唆ポイントです

 

行方不明扱いとなっている奥さんを待つ健気な夫の立場としては、自分が犯人である以上、完璧な敵となります

どこからどう戦おうと、自分に勝たなければ、事実は明るみに出ません

 

奥さんが完璧な敵とするならば、美しい曲線に纏われたの存在が、建築家の手によって作られた完璧なフォルムの空港に取り込まれ、そして完璧な存在として君臨する

それは“削ること”ができない存在である

そしてその空港以上の完璧な建築はもう存在し得ない

また、完璧な主人公の理想を阻止する存在としても捉えることができるかもしれません

 

テセラの場合は、自分の深層心理で作り出された存在がゆえに、ぐうの音も出ないのです

いやいやながらも、テセラの話を最後まで聞き入ってしまったり、テセラを無視して飛行機に乗っても結局彼女からは離れられません

最終的にはやはり彼女存在がどこまでもついてくると考えれば、彼女は主人公がどう足掻いても抗えない“完璧な敵”なのでしょう

 

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ラストの大どんでん返しが気持ちいい!

映画をたくさん見ていると、なんとなく落ちが見えてしまうような気もします

その点では、やはりいくつか落ちのパターンを持っていると、この作品も“当たり”が出てしまうわけですが、それを含めても最後まで楽しく見られました

 

現実と非現実が最終的に交わるとき、「おー、なるほどねー」と興奮を覚えるのでした

空港という場所が舞台となりましたが、トム・ハンクス主演の“Terminal”とはまた違う楽しみができました(笑)

 

サスペンスとして欠かすことができないドキドキやハラハラ、そして不快感といった感情をしっかりと味わせてくれるので、隠れ名作といっても言いかもしれません

原作のネタというか情報があまりなかったので、深い考察ができませんでしたが、原作を読むとまた違った考察ができるかもしれません

 

空港をモチーフにしたということで、所々に出てくる空港の模型の使われ方がお洒落と言うか斬新で好きでした

ミニチュア好きにたまりませんね

また、模型にあった血の跡が後々の物語を暗示していたのもサスペンスならではと言ったところでしょう

 

テセラのことも、自分が獲得し得る最大限情報から産み出したと考えると(後援会の集合写真)、この妄想は始まったばかりなのかもしれませんね

 

猫の餌を口に入れて食べるシーンが、結構リアルでこちらも気持ち悪くなれる作品でした

オススメです

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最後に

以上、感想・レビューでした

映画いい!楽しい!最高!

まだまだアマプラに期待をしてしまうようなそんな素敵な作品でした

もっともっとたくさん映画を見て、知見を広げていこうと思いました

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます

お楽しみいただけましたら幸いでございます

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