今週のお題「最近読んでるもの」
こんにちは、ぽんです
いつも訪問ありがとうございます
今回は、私が大好きな作品のご紹介です
前回の高橋しん先生の作品『きみのカケラ』に引き続き、『最終兵器彼女』のご紹介です
この作品、一回読んだら忘れられない作品だと思うんです
決してほのぼのハッピーな日常系ではないものの、(ある意味ちせちゃんのフィルターを通してみると、ほのぼのハッピーな日常系かも?笑)心に残る、何か刺さるものがあると思います
中学生くらいの時に初めて読んだ時には、漫画の『日本沈没』のような衝撃を受けました
この世界で一番最後のラブストーリー、とくとご覧あれ!
▼『最終兵器彼女』の原画展レポはこちら▼
▼高橋しん先生の名作『きみのカケラ』のレポはこちら▼
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『最終兵器彼女』あらすじ
北海道のある街で暮らすシュウジとちせ。ちせは以前から好意を抱いていたシュウジに告白、そのぎこちない交際は交換日記から始まり、二人は静かに愛を深めていく。
しかし、ある日、謎の「敵」に街が空襲される。戦火から逃げるシュウジが見たのは、腕を巨大な武器に変え、背から鋼鉄の羽根を生やし「最終兵器」と化して敵と戦うちせの姿であった。
戦争が激化していくにつれ、ちせは力が暴走していき、肉体も精神も人間とはほど遠いものとなっていく。
一方、シュウジの周りでは親友や女友人、先輩たちが次々に戦禍で故人となっていく。
壊れていく世界。壊れていく愛。シュウジはちせを連れて街を出る。
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『最終兵器彼女』感想・レビュー
残酷で純粋でワガママな恋
作品のタイトルにあるとおり、最終兵器になってしまった彼女と綴るラブストーリーです
ただ、常にフォーカスはちせとシュウジの二人に当てられて、なぜちせちゃんが最終兵器になったのか、東京がどんな状態なのか、今日本はどうなっているのか、なぜ他国が責めてきているのか、地球はどうなっているのかなどは細かく語られません
(ちせちゃんが最終兵器になったのは、”たまたま”なのだそうですが、これも真実は闇の中です)
さらに細かいところを言えば、ちせちゃんとシュウジの苗字すら作品の中には出てこないです
それほどまでに、二人のあくまでも”恋”にだけ、ピントが合っている作品です
そのため、世界がどうなろうが、最終的に二人は愛を選択するのです
ちせちゃんは最終的に人間性も失って、本当に兵器として生きることしかできなくなります
「最後は俺が」と覚悟を決めていたシュウジでも、ちせの状態の変化には耐えきれずに、ちせが生きられる唯一の戦場へ、世界へととき放つのです
その決断は、あまりにも残酷で純粋でわがまま
一端の高校生が背負うにはあまりにも思い決断をするわけです
辛い決断をしたのはシュウジだけではありません
最終兵器となったちせは、それ以上の苦しみを味わいながら、人々の最後を見届けていく覚悟をしたその心情を考えると涙が止まりません
二人の純粋でどこにでもありそうな恋と並行して、人々はそれでも営みを続けていきます
友達や家族、好きな人ともっと一緒にいられるように
アケミの恋の行方や、アツシの恋の行方はきっと読者の心に刻まれたことでしょう
戦争は人間のエゴでしょうか
恋も同じく人間のエゴでしょうか
好きな人に他に好きな人がいても、恋をしてしまう
ダメだと分かっていても、欲してしまう
それは最終兵器でもただの人間でも同じ欲なのでしょう
人間の根本は、きっとわがままで貪欲で
でもきっとそれがこうして文化の発展に寄与したのでしょうが、最終的に戦争に行き着いてしまった
シュウジとちせの恋は当たり前の恋だった、そう思いたいのです
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セカイ系を覚醒させた作品
セカイ系と言われるジャンルがあります
「世界なんて、どうでもいい!キミと僕のふたりで」とか「君が世界だ」とか「僕が君を守る」なんて感じのジャンルです
私のセカイ系の扉を開いたのは、紛れもなく『最終兵器彼女』でした
そこから、『新世紀エヴァンゲリオン』に行って・・・と私のアニメや漫画の世界は広がっていったのでした
でも、いちばんハマったのは、無論『最終兵器彼女』だけでした
実際にコミック単行本を買って(今では絶版になっているんですかね?)、アニメも全部見て、OVAも見て(OVAの意味を知ったのもサイカノだったかも)、最近では原画展にも行って、本当にどハマりでした
初めての感情でした
「もっと人生をよく生きよう」とか「もっと懸命に生きよう」とか「周りの人を大切にしよう」という感情ではなく、「もっと自分故意に生きてもいいんだ」という感情でした
自分のことだけを考えて、自分の利益を優先させる生き方を正当化している作品に出会ったのは、初めてだったと思います
それもこんな残酷な形でであってしまったら、多感な中学生の私はハマらざるを得ないですよね(笑)
それでもそれ以上花開かなかったのは、きっと周りに共感してくれる人がいなかったからだと思います(一番仲が良くて漫画好きな友達は当時BLにハマっており、中学校の体育館の影でBLを初めて見たときのことを思い出しました(笑))
セカイ系(セカイけい、世界系)は、漫画・アニメ・ゲーム・ライトノベルなどの日本のサブカルチャー諸分野における物語の類型の一つである。
定義が明確に為されないまま主にインターネットを通じて広がったインターネットミームのため、意味するところは諸説あるが社会学、現代文学論、サブカルチャー論などで様々に言及されている。
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どごまでも深い余韻を味わうことができる
読んだら必ず心の中に何かが残る作品です
それは甘い恋愛作品を読んだ後の、とろけるような光悦感でもなく、残酷なバトル作品を読んだ後の余韻でもなく、爽快なスポーツ作品を読んだ後の疾走感でもないです
おそらく初めての感情を抱くことになると思います
人間はすべからくその感情に名前をつけたくて、その感情が何なのかを知りたがりますが、『最終兵器彼女』の読了後の感情には残念ながら名前はありません
だからこそ、もやもやして何か釈然としないけれども、すっきりした感があって、そして心の中に湧き出る熱があるで、自分でもどう消化して良いのか分からなくなるのでしょう
この作品は読む人を選ぶ作品だとは思っています
ラストはどうなったのか?最終的にシュウジは死んだのか?ちせはこのまま生き続けるのか?地球は二度と復活しないのか?
その答えを誰も教えてはくれません
社会を知り始めると、何かとすぐに答えを求めてしまいます
でも、明確は答えはない
答えがないのがこの作品の答えなのですが、なんだか気になってしまいますよね
私はこのモヤモヤに10年ほど付き合っていて、それこそ毎回定期的に読み直しては、答えをさぐったり、ネットの住人の力を借りたりしていました
そしてついに、一筋の光が
なんとコミックの方にあとがきが存在したんですよ
そこには、地球から離れたあとのちせとシュウジの二人の生活の模様がありました
その中には、”希望”がありました
決して満場一致のハッピーエンドではなかったものの、私のもやもやした10年の気持ちが晴れる未来がそこにありました
見るファンにとっては「見たくない続き」だったかもしれませんが、私にとっては救いを見た気分でした
私の10年が決して無駄ではなく、作品に向けての愛だったと分かった時には、この上ない包まれた気持ちでした
きっと、こうして『最終兵器彼女』を好きになっていった人も多いと思います
すべての人に、ラブソングを
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最後に
以上、『最終兵器彼女』の感想・レビューでした
好きすぎて、思いが溢れて、支離滅裂な感想になってしまいました・・・(汗)
それでも、この熱量が伝わると嬉しいなと思います
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます
お楽しみいただけましたら幸いでございます
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