こんにちは、ぽんです
いつも訪問ありがとうございます
今回は、2014年公開のカナダ映画「残酷で異常(邦題)」の感想・レビュー記事です
タイトルがとても魅力的で、何が残酷で何が異常なのか?気になりますよね
さらに、アマプラの評価もなかなかなもので、期待と興奮でワクワクしながら視れました
そこまでグロテスクなシーンはありませんが、あとからジワジワくる系なので、想像力が豊かな方はご注意かと思います
それでは、感想・レビューです
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「残酷で異常(邦題)」概要
自宅のバスルームでエドガーは意識が無いフィリピン人移民の妻メイロンを必死に救おうとしていたが、救命処置をしても意識が戻らない彼女を救うのをあきらめ、その直後彼自身も死亡する。その後、意識が戻ったエドガーは、車を運転していることに気づき混乱して車を止めた。車からよろめき出た後、理由もわからないまま近くにあった一本の木を認識する。彼とメイロンは短時間言い争いをした後、彼らの家に戻った。メイロンはまだ家に帰っていない問題を抱えた彼女の10代の息子ゴーガンを心配していたが、エドガーは彼女にもっとゴーガンに厳しく接するように勧め、ゴーガンの安全を心配する彼女に向き合わなかった。ゴーガンは一旦帰宅したが、実の父親と暮らさせるためにフィリピンに送り返すとエドガーに脅され自宅から逃げてしまう。メイロンは彼の後を追いかけていった後、家に戻ってエドガーにスープを作った。スープを飲んだ後エドガーは具合が悪くなり、メイロンは救急車を呼んだ。エドガーがアレルギーを報告するために救急に電話をかけ直そうとするも彼女が電話を渡すことを拒んだため、電話を奪おうとしたエドガーは誤ってメイロンを殺し、その後自分も倒れて死んだ。
ja.wikipedia.org
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「残酷で異常(邦題)」感想・レビュー
タイトルの直訳が本当に勿体無い
いや〜面白かったです
正直ノンストップでも見れるくらいの面白さでした
結構話は入り組んでいる割に、ストレートにシンプルで、それでいて奥深い映画で、見ていてなんだか「シュタインズゲート」を彷彿とさせてくれる作品でした
原題は「Cruel and Unusual」で、邦題のタイトルの直訳そのままですが、なんていうかこう・・・もう少し捻りが欲しかったです
Amazon Prime Videoで視聴しましたが、そこでのレビューでも「タイトルがもったいない」「ジャケット写真が微妙だったから売れなかった」など、配給側の努力がもう少し欲しかったところですかね
そうしたら、準「バタフライエフェクト」くらいの作品にはなったのではないでしょうか
「残酷」まではいいと思うんですよね、確かに扱っているテーマが殺人だったり、自殺だったり、その無限ループ地獄だったり、言われのない罪(意味深)に巻き込まれていたりと、結構やっていることは残酷極まりないです
しかし、「異常」がなんだかしっくりこないと感じました個人的にはですが
「unusual」は文字通り「普通でない=異常」なんでしょうが、物語のステージとなる舞台がどこかの異世界っぽいところだったり、パラレルワールドっぽい世界だったり、「普通とは違う世界」なのです
セリフにもあったような気がしますが、「いつも通りのようで、違う」んです
普通の生活の延長線上にあって、それでいて繰り返されるおかしさ
亡くなったはずの人が毎回生き返って、さらに自分も同じ罪を犯す、そこから逃れられない
彼らには「普通」が「当たり前に」なった異常な世界っていうわけです
そこが「unusual」の本質かなと思いますが、深読みしすぎですかね
さらに言えば、「Cruel and Unusual」は主人公のエドガーの性格も表しているのなら面白いな〜と思います
「残酷で、異常」なんですよ
残酷っていうのは、事故であっても妻を殺めてしまったことで、「異常」っていうのは妻への愛かと思います
物語後半でも頻出しますが、エドガーの妻に対する愛情は妻にとっては重荷だった=異常だったとも捉えることができます
でもそれが最終的に、妻にとってのハッピーエンドになったわけです
作中では「too much」とありましたが、共通項があるのではと考察しました
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最後まで展開が読めないオチは他者ともに高評価
ちなみにこのジャケットになっている写真ですが、そこまで物語に大きく関わらないなと思いました(笑)
確かに話の流れからは大きな分岐点にはなりますが、正直「ここじゃない」感を感じた視聴者も少なからずいるでしょう
それよりもテレビモニターの向こう側の方々の正体だったり、ここの施設だったり、謎のグループ、どうしたらこのグループワークが終わるのか、それに触れて欲しかったですね
おそらくですが、どこか別の地獄に近い、でも現実にも近い中途半端な場所なのだと思います
最後は「みんなハッピーエンドなんでしょう」と思っていましたが、「おお〜そうくるか〜」と捻られた展開には見入ってしましました
「言われのない罪」も徐々に、時間を追うごとにパズルのピースがひとつになっていき、すっきりしますし、部屋の「7734」を電卓で打ってひっくり返すと「hell」になったり、と細かいところまで拘っているのを感じました
舞台としては、謎の施設と家の行き来で、大きな場面展開も特になく地味っちゃ地味なのですが、それでもこの世界観に引き込まれます
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分かりやすく伝わりやすい、唯一のハッピーエンド
最後のエドガーの微笑みは2パターンの読みができると思っています
1つ目は、「自殺者」として、ここのグループの人々を助ける救世主になること、です
エドガーは根はあれですが、夜間学校の先生であることあり、家で採点を進めようとすることもあり(体調悪いですが)、結構真面目な正確なのだと思います
正義感も強いと思うので、同じように罪を犯した人々を救うべく、またこの謎の施設からも出るべく翻弄するというのが面白いんじゃないかなと感じました
あの告白の場で、ここから抜け出せる方法を暴露して、全員解放!みたいなオチも悪くないのではと思います
2つ目は、もう開き直って、同じことを延々と繰り返す、です
自殺を繰り返せば、ある意味で妻に会うことができるわけです
最終的に自殺はしてしまいますが、それでも会えることには変わりないです
二人が一緒に”生きる”ことはできません
事件が起きてしまった以上、どちらかが先に死ぬと後に死んだ方が犯人(加害者)となり、この謎の施設に追い込まれて、それでいて拷問のようなタイムリープを繰り返すことになります「
それはエドガーにとっては、妻を愛している以上避けたい道です
それならば、とエドガーは自分で命を断つ道を選ぶのが必然でしょう
どちらにせよ、エドガーはこの謎の世界で楽しそうな終わりをしたので、ハッピーエンドなんでしょう
ラストの前のシーンで、ドリスと妻が出会っているシーンがあるのですが、そこも結構意味深で好きでしたね
ドリスの手にはくっきりとあの刻印が刻み込まれていたので、あの世界から抜け出せても、結局はパラレルワールドで、自分のした罪と罰は一生残るのだと思いました
さらには、ドリスが結構なご年齢になっていて、単純に考えても30年は経っていそうだったことを考えると、あの謎の施設で30年ほどいたということでしょうか
その辺りの時間の流れは読者にお任せみたいなので、むしろ自由に解釈できますが、「世にも奇妙な物語」の「懲役30日」を思い出しました、ふとね、ふと
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最後に
以上、「残酷で異常(邦題)」の感想・レビューでした
Amazon Prime Videoで無料で視聴しましたが、これならお金を払ってでも見ても良かったと思える作品でした
無料で見れて、本当にいいのかな?と感じるほどです
ホラー・サスペンスですが、そこまで残酷な描写はなく(映像的な意味で)、最後まで見られます(夜もおそらくぐっすり眠れます)
ただ、告白の場では生々しい文字での告白があるので、そこはインパクト大でした
カナダ、ということで、カナダらしい多国籍の雰囲気に、かつてカナダに留学したことを思い出しながら、楽しめる映画でした
サスペンス好きな方、いかがでしょうか?
作中に登場した「メヌード」という料理、凍結剤?なしで食べてみたいですね!
https://ja.isecosmetic.com/wiki/Menudo_(soup)
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます
お楽しみいただけましたら、幸いでございます
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