寝ても、覚めてもブログ

雑食系のブログです。ミニマリスト、ゼロウェイスト、アニメ、ブログ作成のポイント、イラストなど。うだつの上がらないブロガーたち、自分に向けて書いています。箸休めになれば幸いです。

【恐怖?トラウマ?検索してはいけない?短編アニメ】失われた朝食(The lost breakfast)【失われたのは自分の方だった】Q raisの名作シリーズ

人間は理解できないことに直面したときでも、なんとか持って生まれた適応能力を駆使して環境に順応しようとする。しかし、もしもその適応能力を越えたとき、人間はどうなるのだろうか?そんな猟奇的な状態をアニメで表現したものを紹介する。トラウマと中毒性は紙一重であるので、人によってはトラウマ、人によっては中毒性を感じるショートアニメだと思う。自分がどちらに属するかを見極めるいい体験にもなると思うので、ぜひ一度堪能して欲しい。

Q raisとは?

キューライス(Q rais、1985年3月7日 - )は、栃木県宇都宮市出身の日本の漫画家、イラストレーター、アニメーター。 本名は坂元 友介(さかもと ゆうすけ)。 東京造形大学デザイン学科アニメーション専攻領域卒業。
今回アニメを紹介する私自身もはじめて知ったのだが、作家のことを指していたのか。てっきり、団体か何かかとおもっていたので、これはまたすごい。さらに海外の製作陣が作成していたと思っていたが、日本人であったとは。この発想はなかなか日本人にはないのではないだろうか。彼の頭の中を一回覗いてみたいものだ。
 
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受賞

失われた朝食(The lost breakfast)

2015年に製作された本アニメは約7分弱のショートムービーである。しかしショートと言ってあなどることなかれ。すぐに猟奇的な世界観に誘われる。あなたは、無事に帰ってこられるだろうか。
 

徹底解説

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目覚まし時計の音が現実世界の輪郭をはっきりとさせてくれる。時刻は朝の7時を差す。音を頼りに目覚まし時計を止める。しばしの眠気からの余韻を堪能し、ベッドから体を起こす。

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すると足に違和感を覚える。見てみると、足の裏で何かを踏んだようだ。血が滲んでいる。

 

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気にせずにベッドに登り、カーテンを開けdて、外の景色を見る。枝に黒い鳥が止まっているのが見える。ベッドメイキングをして、いつものルーティンを行う。

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ティッシュを1枚取り出し、綺麗に広げてテーブルの上に置く。そして髭を剃る。ティッシュの上に髭のカスを捨てる。そして髭を剃る。繰り返す。終わった後は、ティッシュを綺麗に畳む。

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今度は洗面台で顔を洗い、歯磨きをする。コップで口を濯ぐ。.f:id:omuzig:20210929124551j:plain

次は朝食の準備。フライパンを熱して、ソースパンでお湯を温める。ソースパンにはソーセージを。フライパンにはおでこで割った卵をボールで溶いて流し入れる。パンをトースターに忘れずに入れる。

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サラダも作る。レタスの葉を一枚ちぎる。沸騰したソースパンからソーセージを取り出す。飲み物も忘れてはいけない。マグにお湯を注ぎ入れる。

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さあ、いつもの朝食だ。手をすりすりと擦り合わせ、ティーパックを髭のカスを入れたティッシュの上に置く。

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紅茶の香りを鼻いっぱいに吸って、テレビで天気予報を確認する。

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いつもの流れで朝食を口に運ぶ。バターをすくってパンに塗って、ソーセージに口をつけて、サラダも食べる。

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食べ終わったらお皿を並べてキッチンへ。

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洗い終わったら、身嗜みを整えて、いざ、会社へ。

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次の日も同じ。7時に起きて、足の裏を確認して、窓の鳥を見て髭を剃る。髭のカスをティッシュに入れて、顔を洗い、葉を磨く。ソーセージを卵とパンとサラダと紅茶。手を揉んでティーパックを捨てて、紅茶の香を堪能する。

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しかしこの朝食は一気に壊される。外にいた黒い鳥が突如家に侵入してきたのだ。 f:id:omuzig:20210929124848j:plain

幸にして鳥はすぐに割れた窓から退散した。鳥が来たことで、マグカップを落としてしまい、中身がなくなったので、再度紅茶を入れ直すことに。さあ、ようやくいつもの朝食だ、とティーパックはすでにティッシュの上に置かれている。

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どうしたものかと悩んだ末に、もう一度髭を剃って、ティッシュにカスを入れてその上にティーパックを乗せれば良いと気が付き、再度髭を剃る。

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髭を剃って、ティッシュにカスを入れて、折りたたんで、その上にティーパックを置く。うん、これでよし。しかし、髭を剃ったのに、顔を洗わないのは違和感だ、と洗顔を始める。洗顔をすると歯も磨く。歯を磨くと朝食を作る。

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朝食を作ったものの、すでに作られたものがあり、オムレツの居場所がない。それであれば同じものをもう1回作るしかない。ソーセージを茹でて、サラダを作って、トーストを焼いて、紅茶を入れて・・・f:id:omuzig:20210929125021j:plain

 しかしまた困ったことに、またティーパックの置き場所がない。

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それであれば、また髭を剃って、ティッシュにカスを溜めて、その上に置けば良い・・・

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しかし今度は様子が違う。

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パンで顔を洗い、

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ケチャップで歯を磨き、

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ソーセージを“溶いて”、

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 卵でおでこを割る。

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 月を食べようとして、

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 オムレツがベッドの上に乗せられ、

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 おでこからティーパックを取り出す。

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 青年の朝食はいつもとは完全に異なる形になっていた。

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 そして衝撃のラスト。足の裏についた血痕の正体が分かる。
 
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感想・レビュー

いかがだったろうか。壊された日常。当たり前にあったルーティン。理解できないことが起こったときに、人間がとるであろう行動をコミカルかつ残酷に描かれていたショートムービーだと思う。

 

私たち現代人もとい社会人は、型にはまった生活をしている。「自分はそうじゃない」と思っているあなた。それでも少なからずパターン化された生活を送っている。毎日何時に起きて、あの時間のあの電車の何号車のあの席に座って、何口から出る。会社に行ってパソコンをつけて…と出勤前だけでもパターン化されているだろう。お風呂で体を洗うときは右腕から、体を洗って頭を洗って…と生活の至るところに型にはまった生活がある。

 

私たちは型にはまることを甘んじている。安心感を得ていると言ってもいい。行動を同じくすることで、さらにその行動を数珠つなぎにすることで、私たちは日々の人生を送っている。

 

このパターンが崩れたとき、どうなるだろうか。その経験を身を以て動画の青年はわたしちに教えてくれたのである。ある意味で、感謝だ。もしもあなたが「自分が心地よいと感じているルーティン」を壊されたとき、どんな反応を示すだろうか。この青年のようになってしまうのか。それとも、毅然とした態度で立ち向かうのだろうか。それは、残念ながらいくら想像しても机上の空論でしかなく、その場にならないと分からないという残酷さを含んでいる。

 

最後のオチもなかなかに素敵ではないだろうか。実は蚊や虫だと思っていたのは、自分だった。規則性を無くして我を失った自分を自分自身で踏みつける。それに気づかない自分。おそらくそのうちこの青年は自分自身に踏みつけられる運命を待つ。そう、またあの負の再来によって。どこかの映画やドラマで見るようなループが出来上がっている。冒頭でこんなにも伏線を張っているのに、一瞬のうちにこの伏線を忘れてさせてしまうのが、キューライスの独特の絵のタッチも理由に挙げられる。柔らかい線で描かれているのに、奇妙な感覚を覚える。それでも優しい色使いは見る人を引き付ける。なにか魔力のようなそんな力さえ感じる。

 

ちなみに本作は、いくつかのサイトで「検索していけないワード」として知られている。その理由も動画を見ると体感できたのではないだろうか。実際私はこの動画を知ってから何年も経つが、定期的に見たくなってしまう。麻薬のような中毒性が私を蝕む。動画が見られない環境にもしも私が陥ってしまったら、いつか私は私を踏むかもしれない。あなたは、どうだろうか?

 

キューライスの刺激的な作品はYouTubeの公式チャンネルで見ることができる。現在(2021年9月29日)4つの作品(今回紹介した”失われた朝食”を含めて)を堪能できる。

www.youtube.com

Q rais - YouTube

 
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最後に

今回はトラウマにもなりかねないほどの中毒性を持つショートアニメを紹介した。エンターテイメントとしても楽しめるが、実際に自分のルーティンを崩されときの反面教師としても学びを得ることができる作品であった。
 
この他にもキューライスには癖になる動画があるので、ぜひこの機会に見ていただきたい。あなたの新しい価値観の扉を開く作品になること間違いなしだろう。

 

 

 

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