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【徹底レビュー】王ドロボウJING 4th SHOT「時の都アドニス(後編)」【ネタバレ・感想含む】

はじめに

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4th SHOT「時の都アドニス(前編)」に引き続き、3rd SHOT「時の都アドニス(後編)」のレビューを行う。見る人を魅了する「王ドロボウJING」の世界観は、何度見ても色あせることがない。毎回登場するジンガール(ボンドガールようなような女性達)にも注目だ。今回は時間と時計がテーマのある街の話である。

「王ドロボウJING」とは?

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本作は“王ドロボウ”であるジンとその相棒キールが、目的のモノを盗むための冒険を描いた物語。「ドロボウの都編」「第七監獄編」といったように、数話ごとに構成される独立した物語の連続となっている。

物語の舞台は各エピソードごとに、「世界中からドロボウが集まっている」「時間に支配されている」など全く異なる世界観を持つ。そこでジンは、ボンドガールのように毎回「ジンガール」と呼ばれる、舞台や盗む対象と何らかの関わりを持つヒロインと出会い、目的のものを盗むべく一緒に行動する形でストーリーが進む。

王ドロボウJING - Wikipedia

 

4th SHOT「時の都アドニス(後編)」を徹底レビュー

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赤く不穏な空気に包まれた時の都アドニス。ジンたちが書いた予告状がマスターギアの手元に届いたようだった。マスターギアは予告状を切り裂き、苛立つ。シェリーは黙って見ている。エッグノック団と呼ばれる鶏のようないかつい軍団が威勢よく飛び立っていく。どうやらマスターギアの手下らしい。


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エッグノック団は勢いよくジンたちを探しに行った。ジンは呑気に車に乗車してエッグノック団の目を巻く。キールは「さっさと盗めばよかったんじゃ」と言ったが、これに対してジンは「せっかく予告状を送ったのに歓迎の準備を待た無いと失礼だろ」と丁寧に回答。
ジンはあえてエッグノック団に見つかるように騒ぎを起こした。ジンは時計塔の正面から突破するのではなく、時計塔を止めてから侵入を試みるようだ。これがジンが予告状に書いた「時間を盗む」ということらしい。ポスティーノが言っていた巨大な砂時計の前に立ち、なにやら”魔法の粉”を使った作戦をするようだが・・・。

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ところ変わって地下。船長たちが話している。みんながジンを悪魔だの神様だの悪口をいうがミラベルが「私にとっては命の恩人」となぜか顔を赤らめながら答えるのだった。船長はジンの言葉に自分の過去を照らし合わせていた。「時計はなくても日は昇る」船長がかつてミラベルによく言っていた言葉らしい。


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エッグノック団はジンの追跡に失敗したようだ。守衛がマスターギアに報告する。するとマスターギアの前に黄色の花びらが舞う。そして望遠鏡で街を見ると時計という時計が全て止まっていた。さらに望遠鏡を見ると、砂時計が花弁でいっぱいになっていた。ジンは、時間の流れが早い砂時計の中に花の種を入れたようだった。ジンは仕上げとして、キールロワイヤルで時計を破壊した。


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破壊された時計からは大量の花弁が舞い、町中の時計が狂いだし、エッグノック団は混乱している。ジンたちはその隙に塔への侵入を試みる。


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ジンたちが狙っている「時計仕掛けのブドウ」まであと少し、というところで守衛がまた集ってきた。しかし船長たちが守衛を倒してくれた。船長の左手の鍵が「時計仕掛けのブドウ」へと続く門を開ける。船長はジンの言葉で気付かされたようだ。


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門の中に入ると、ゴブリンたちがせっせとブドウ踏みをしている。侵入者に気がつき、ゴブリンたちはすぐさま攻撃をしてくるが、船長たちが足止めをしてくれるようだった。


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さらに先に進むと、暖かい日差しに囲まれた豊潤なブドウが顔現す。豊満になるブドウには時計が付いていて、ベルがなるとすぐさま刈り取られていってしまう。

 

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ジンはミラベルをお姫様抱っこして、時間の区切りにはまら無いブドウを探しに出かける。時計がないそのブドウはまさに食べごろ。輝く美しさだった。「時間に鞭打たれ、ただ機械のように実をつける時計仕掛けのブドウ。ただひとつ時間の束縛を逃れて実をつける渾身の一房。真の宝」それが、ジンの狙っていたお宝だった。


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ブドウの美しさに見惚れ、すぐそこにマスターギアとシェリーがいることに気がつくのが遅れてしまったジンたち。マスターギアは時計塔を壊され非常に怒っている。シェリーの光線を避けようと、ミラベルはジンに突進する。しかしミラベルの大切なおさげが犠牲になってしまう。ジンたちが逃げ込んだのは、ブロンドの像がある部屋だった。そうしてジンたちとマスターギア・シェリーの戦いは始まる。戦いはジンたちの劣勢だった。部屋を真っ暗にして、シェリーの能力を使うらしい。心音をシンクロさせても意味がないらしい。キールは「くそ」とどこかに行ってしまう。ジンは背水の陣である。シェリーは能力を使い光線を放つ。しかし、ジンには当たらなかったようだ。さらに心音が聞こえないと、シェリーは混乱する。キールが時計仕掛けの時計のベルを鳴らして回っていたのだ。なんとシャリーの首をジンがまさに討ち取ろうとしていたのだ。


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シェリーは「もっと頼りになる男のところにだよ」とマスターギアを見捨てて姿を消してしまった。その事実に受け入れられずにマスターギアは膝をつく。「終わった」と悲嘆するマスターギア。「まだ終わりではない。褒美に俺の部品にしてやろう」とどこからか不思議な声がする。マスターギアの様子がおかしい。時計がぐるぐると回転を続け、塔が壊れていく。するとマスターギアが機械と融合して、時間の悪魔となってしまう。ジンたちはキールロワイヤルで交戦する。赤い目を光らせてマスターギアも戦うが、キールロワイヤルの前に完敗する。


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崩れる塔から必死に抜け出そうとするも、入り口は落石で塞がれている。「飛び降りて」とミラベルが力強く説得するので、ジンは意を決して塔からダイブする。ミラベルは楽しそうに落下する。跳び降りた先には花弁がプールのように集められていた。


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「こんなに自由な時間は久しぶりだな」と文字通り時間を忘れ、時間の拘束から逃れた街の人々は宴を心の底から楽しいでいた。船長はジンの姿を探すも見当たら無い。ミラベルもおそらくジンに渡すであろう花束を持ってジンを探していた。


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ジンは月夜をあびながら、渾身の一房を堪能していた。ジンは颯爽とキールを置いて歩いて行ってしまった。その後、アドニス街は花で溢れる街となった。かつての時計の形を残しつつ、カラフルな花で彩られる街になった。昔のような面影はない。


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4th SHOTの登場人物

ジン&キール

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ドロボウの中のドロボウ。ドロボウの王のジンと、付き添いのキール。二人の合わせ技はキールロワイヤル。

ミラベル

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遅刻罪で処刑される寸前のところをジンたちに助けられる。長いおさげが特徴的な少女。船長とも顔見知りである。

船長

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かつて遅刻罪で処刑されるところを脱出して地下のネバーランドで仲間と共に暮らしている。右腕には鍵のような義手をしている。ミラベルとも顔見知りである。

マスターギア

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長髪銀髪でアドニスの街を占領している男性。青紫のボディスーツをまとっている。冷静沈着に見えるが実は短期。ジンがキールを従えているように、シェリーをいつも従えている。

シェリー

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マスターギアと一緒にいる不思議な生き物。心音を読み取ることができたり、複数の能力を持つ。マスターギアを見かねて、姿を消してしまう。キールと同じようにマスターとの合体技で、光線を放つことができる。

エッグノッグ団

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マスターギアとシェリーに遣われる奇襲軍団。容姿は鶏のである。赤い鶏冠がある。マスターギアとシェリーに指示され、ジンを捕まえるように言われるが、ジンに上手く遊ばれてしまう。

今回盗んだお宝は?

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今回盗んだお宝は、「時計仕掛けのブドウ」とヒロインミラベルの「ハート」ではないだろうか。時計仕掛けのブドウについては、この街に来た目的でもあり、さすが王ドロボウといったところである。狙った獲物は逃さない。しっかりと時計仕掛けのブドウを堪能している。しかも一口で。キールはあまりお宝には興味がないようである。
ミラベルのハートについては、2nd SHOTのロゼ(町の警官)に引き続き、ジンの知らぬ間に盗まれていたようだ。ネバーランドの住人たちがジンの悪口をいっていたときにミラベルだけがジンを擁護した。さらにほほを赤らめながら、ジンのことを思っている。命の恩人以上の好意を寄せていることは間違いない。さらに物語後半、時間を取り戻した街の住人たちが宴を開いている中、ミラベルは手にいっぱいの花束をもってジンを探している。これは単なる御礼ではなく、ジンへの好意の象徴だと考えられる。全くジンは行くところ行くところ、女の子ハートを盗んでいく罪な男である。

感想・レビュー

「時の都アドニス」編が終わった。作品はいかがだったろうか?ジンは今回も狙ったお宝をしっかりとゲットしていった。お宝をいただいたあと、後腐れもなく街を後にする姿は、潔いとしか言えない。きーるとは全く真逆の性格である。しかしそのクールさが、女の子を引き付けてやまないのだろう。
 
さて、時の都アドニス編で特に印象深いものは、やはり「時計仕掛けのブドウ」ではないか。一瞬「シャインマスカット」?と思ったが、この味はもうジンにしか分からない。思わずよだれが出てくるシーンだった。
しかし見所は美味しさだけではない。3rd SHOTの解説・レビューで、アドニスの街が時間にがんじがらめにされる現代社会の風刺・縮図なのではないかと考察した。この点を踏まえれば、時計仕掛けのブドウ、とりわけ時間に制約されない自由なブドウはまさにジンの生きざま、さらに言えば私たち現代人の理想的な生き方を示しているのではないかと考えられる。時計は、機械でできており、常に正確性を保つ。しかしそこには感情や独創性など「個」としての特徴は何もない。文字通り時計を顔につけたような「時計仕掛けのブドウ」は、機械の指示通りに動き、その命を全うする。現代に置き換えれば、会社や学校などの社会の指示に従う人間である。顔には個性がない。秩序のみが存在する。
反して、時間のしがらみに囚われないブドウは、まさに生き生きと瑞々しく自由に生きている。見た目からと活力を感じた方も多いのではないか。私たちは現代人、社会人である以上、時間を気にして生きないことは難しい。しかし、憧れるのは時間に囚われない生き方なのではないか。どの時代でも、時間は私たちの永遠の課題である。けれども、全くのゼロにすることは難しいと言えども、今以上にゼロに近くすることは可能である。時間に疲れた者どもよ、しばし時を忘れよ、そして自分らしい自由な生き方を見つめよというのが本作のテーマならびにメッセージだったのではないかと推測する。
生きている以上、時間の制約は免れない。しかし上手く付き合っていくことができる。時間を悪魔と見なすのであれば、ジンたちが来る前の淀んだ街があなたの生きざまである。しかし時間と上手く付き合えるのであれば、アドニスに咲き誇る花に満たされた明るい街があなたの生きざまになる。どちらを選ぶかはあなた次第である。
 
また、さらに考察を深めるために、アドニスの象徴でもある「ひまわり」を読み解いていこう。ひまわりの花言葉は、「あなただけを見つめている」「思慕」などである。色で見ると、黄色は、「未来を見つめて」という意味になる。今回の話と照らし合わせると、非常にロマンチックな内容になる。
まず、街の視点からすると、ひまわりは明るい未来(時間に縛られない自由な世界)を見つめ続けている。どんなに地下に追いやられようが、機会を待っている。直向きなその姿は、ネバーランドに住む住人たちの願いの尊重でもある。そして、戦いの結果、ミラベルたちはマスターギアとの戦いのあと、ひまわりの花びらでいっぱいのプールに着陸する。このシーンは、「明るい未来に入った」ことを意味していると考えられる。ひまわりに飛び込む=新しい未来に飛び込むという関係性ができ、過去を捨てて未来に話が移動したという意味と捉えることができないだろうか。
さらに、ミラベルの視点から見ても面白い。ミラベルとひまわりの関係は単刀直入である。ひまわり=あなただけを見つめている、の意味から推測するに、一連の騒動が終わったあと、ジンに感謝もしくは思慕を伝えようとしていたのではないか。マスターギアとの戦いでは、ジンをかばうために体を張ったくらいである。並々ならぬ思いではないはずである。物語がすべて終わり、ジンとミラベルがその後どうなったかは公式的には不明だが、恋愛感情を差し引きしてもミラベルの命を救ったことは変わらない事実なので、彼女が未来永劫ジンを思い続けることは続くであろう。
 
さらに、行きすぎた解釈かもしれないが、今回のお宝でもあるブドウの意味を考えるとより面白くなる。ブドウの語源は「vita」という「生命」からきている。キリスト教では、イエスの血として考えられ、貴族が飲む高貴な飲み物だったとされる。さらに、ブドウが原材料のワインから派生して「忘却」などもある。また、ブドウの若々しさから「命」「復活」と意味もある。総じて考察をすると、ブドウは人間の生きる命であり、生命力。時計にしばりた生命力は、限界がある。また、時計を植え付けられたことによって、麻痺に近い「忘却」を感じる。忘却するのは時間そのものに対しての疑念や生きることへの思慮である。しかし、生きる力さえ失わなければ、生命力は私たちの血肉となり活力になると解釈も可能である。
 
以上、明るい未来に溢れたアドニス編であった。ジンワールド炸裂でより本作の魅力にはまる作品であった。しかしまだまだ4話。これからもっと魅力的なジンガールやお宝、ストーリーが待っている。全話楽しんでみてほしい。

 

 

 

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