はじめに
鬼のようにな仕事が若干落ち着いたので、レビューを書いてみようと思う。「王様のブランチ」でもパワープッシュされていたので、一旦見てみようかなと。(ブランチでは早速のネタバレを受けましたが笑)
Amazon prime videoが、非常に力を入れているであろう「THE MASKED SINGER」について、個人的感想を述べていきたい。
ネタバレはないので、あくまでも個人の感想の部分だけ書いていく。
THE MASKED SINGERとは?
2015年から韓国・MBCで放送されている『覆面歌王(キング・オブ・マスク・シンガー)』の日本版。『覆面歌王』は、韓国をはじめ海外でも大きな反響を巻き起こし、これまでに計50か国でリメイクされている[4][5]。アメリカ合衆国では、テレビ番組で総合4位タイ、音楽番組の部門では1位の視聴率を獲得している[6]。
芸能界・スポーツ界・文化界など様々なジャンルから有名人12名がマスクを被って登場し、パフォーマンスと歌声を披露。それらをヒントに、その覆面パフォーマーの正体を推理する。また、会場内の観客とパネリストたちの投票により、見事最後まで勝ち残ったベストシンガーには優勝者の証であるゴールデンマスクが授与される[7]。
第1シーズンは2021年2月に収録された[8]。
なるほど。アメリカやカナダあたりかなと思っていたが、もともとは韓国から輸入されたものなのか。基本的にノリが欧米だったので、日本のリメイクは欧米版かもしれない。ちなみに、本家の韓国版は見ていない。
さらに、Wikipediaにはマスクの下の顔(正体)が、堂々と記載されているので、ご注意ただきたい。油断してWikipediaを見ていたら、まだ見てない自分がネタバレされたので、少し今ゲンナリしているところである。
THE MASKED SINGERSと、シンガーが複数形ではないのはなぜなのだろう。
パネリスト・オーディエンスの反応に違和感
まずエピソード3まで見た感想であるが、一番最初に心に浮かんだのが、パネリスト・オーディエンスの反応である。パネリストは、Perfume、MIYAVI、バカリズム、水原希子、アンジャッシュ小島である。
歌を歌った後に、スマホで投票をして脱落者を決める(聴きたい人に投票をして、投票数が少ない方が脱落する)のだが、その際のリアクションや歌を歌っているときのリアクションに違和感を感じた。
日本人がスタンディングオーベーションをするのは、あまりないというか、不自然さを感じる。オーディエンスもサクラなのか分からないが、箇所箇所でテレビ映えする反応を見せているので、あくまでも”作られたエンターテイメント感”がはんぱない。
違和感がありすぎて、何度か見るのを止めようか考えたほどである。
正直、水原希子とMIYAVIに関しては、立ちながらクラブさながらにリズムに体を委ねてエキサイトするのは分かる。彼らの生き方そのものというか、彼らのバックグラウンドがそうさせているので違和感はない。Perfumeもノリが若干違うと思うが、楽しみ方は可愛らしい。けれども、なんだか違う気がする。
きっと、最高にテンションが上がると、日本人も同じようにいきなり立ち上がりリズムに合わせて体を揺らすこともあるだろうが、その前にリアクションの段階があると思うので、それをすっ飛ばされているので、違和感を感じてしまうのではないか。
マスクを取るときの「Take it off!」とみんなで手を叩いて盛り上げるシーンが一番違和感である。一種のいじめか?とも感じてしまった。これも演出のうちだとは思うが、個人的にはドラムロールだけでも十分臨場感が味わえる。
海外で有名なアメリカンアイドルやX Factorなどのオーディション番組で、審査員が興奮のあまり立ち上がるシーンをこれまで何度も見ていた。なんだろう。海外の人の真似をしているから違和感があるのだろうか。日本人らしくないからだろうか。なんだろう。すっきりしない感覚があるのは間違いはない。
エンターテイメントとしては面白い
エンターテイメントとしては面白いのではないか、と思う。正直芸能人にはあまり興味がないので申し訳ないが、演出家たちの努力が感じられるので面白い。どのシンガーの衣装もかなり細かいところまで手が込んでいるので、製作者の思いや努力、手間や時間といったものをひしひしと感じることができる。コロナの影響でさまざまな業種の人々が打撃を受けてきた。演出系も同じように影響を受けていたのだろうか。それであれば、彼らの努力にスポットライトが当たるのは非常に良いことだと思う。個人的には、誰が歌っているかは別に二の次、三の次の話である。「ああ、そうなんだ」くらいにしか思わないが、バックダンサーや演出家の努力が感じられる点はエンターテイメントとして楽しい。
かなり手が混んでいる。政治的な何かか?
衣装も演出もそうであるが、シンガーの中身を検討するヒントになる映像もそうであるし、実際の収録もかなり手が混んでいるように思える。観客席にはそこそこの人が入っている。観客にもマスクをしてもらったり、キラキラとフェイスペイントもしていて、ただの番組ではなさそうだ。いつ収録したのかは分からないが、このコロナ渦であれば、おそらく検査も入念に行なった上での撮影であることは間違いなさそうだ。かなりの稼働が想像できる。パネリストの衣装も毎回変わっているので、複数回に分けて収録を行なっているようだし、毎回MCの大泉洋が出てくるシーンもダンサーがいて凝っている。何か政治的なものが働いているのだろうか。テレビ業界の政治的な何かがあるのかもしれないが、本当に力が入っている。最近エヴァの新劇場版がAmanzon Prime Videoで配信されて、確か過去最高くらいの会員数を達成したとか聞いたことがある。この勢いを落とさないための策略だったのだろうか。
オーディション番組は視聴率が取れる?
日本テレビの「スッキリ」で放送されていた「NiZiU」のデビューまでの道のりは、なんだか面白くて見ていた。10代で努力している人の姿を追うのは、こちらも力をもらうことができる。そこから、オーディション番組が多いと思うようになった。視聴率がいいからだろうか。SKY-HIのオーディションで勝ち残ったアーティストもデビューが決まっただのなんだの音楽番組で聴くようになった。テレビ側のメリットかもしれないが、多いなあと感じる最近である。オーディションを受ける側はデビューが決まれば儲けもんだし、する側も注目度が上がれば儲けもんだ。仮にオーディションに落ちたとしても「私、あのオーディション受けていたんだよね」と言うこともでき、結構ウィンウィンな感じなのだろうか。そういえば、バズリズム(バカリズムがMCの音楽番組)でもオーディションを行うらしい。どこもかしこもオークションだ。もう芸能事務所はあまり機能していないのではないかと心配になる。一般人から宝石の原石を見つけた方が、ドラマにはなるかもしれない。それにしても、多いな〜。昔からオーディション番組はあったけれども、「マネーの虎」とかリアリティある感じも好きなので、良かったらテレビ業界の方、企画お願いします。
ちなみに、先日アニメ「鬼滅の刃」の総集編がフジテレビで放映されたが、なんと視聴率が13パーセントを超えたのだとか。Yahooニュースになっていた気がする。今のご時世、さらに「鬼滅の刃」に関しては確か再放送が3回目にも関わらずこの数字である。恐ろしや。
投票数が見られないのが解せない
毎回もっとパフォーマンスを見たいシンガーに投票して、最も投票数が少ないシンガーがマスクを外すというルールである。この投票数が見られないのが解せない。もう裏で操作されているとしか思えない。紅白歌合戦でも、投票数を公表している。シンガーの仕事のスケジュールもあると思うが、なんかリアル感がない。The X Factorでも、審査員がボタンを押すリアルがある。そこまでのめり込み切れないのが、リアリティのなさなのかもしれないとも感じた。
人は仮面の裏が気になる
最近、カラオケ番組が多いのではないか、とも感じている。芸能人のカラオケ大会が巷で流行っているのかもしれない。テレビはアニメとニュースくらいしか見ないので、テレビ業界には全く明るくはないが、なんだかコマーシャルでもよく目にすると思う。ある程度取れ高があって、編集もしやすくて、大衆向けなのだろうか。
歌手が自分の歌を歌わないで、大きな顔ができる時代になったのだなと感じてもいる。
一般向けには、きっと芸能人の歌声というなかなか聴くことができない貴重な体験を求めているのかもしれない。そして、仮面の裏を見たいという欲望が試聴を促してるのだろう。お昼に脳トレをやっていると、つい答えを知りたくて食事の手が止まる感覚に似ているのだろうか。
家族でも見られて、クイズ形式で楽しめるので、エンターテイメント感はあっていいと思う。
歌は音声を流しているのか
曲がりながらも趣味としてバンドをやっているので、音楽番組を見るとアンプに電源が入っているかをつい確認してしまう。ギターとベースの足元にエフェクターがあるのかを見てしまう。楽器にシールドが刺さっているのか、ワイヤレスなのかを知りたくなってしまう。この演奏は録音を流しているのか?生で演奏しているのか?と。バンドマンなら少し分かっていただけるだろう。
かくいうTHE MASKED SINGERもそうした目で見たとき、歌声はどうなのかと気になってしまった。きっと、音声を流してそれに合わせてパフォーマンスをしているはずだ。並大抵の人でなければ、あんな重厚なマスク(被り物)をして全力でパフォーマンスをして、息が全く乱れずに歌が歌えるなんて、そうそうにありえないはずである。そんなことをしてしまうと、酸素不足で倒れてしまう。
個人的にすごく気になってしまったので、書いた所存である。
日本からの逆輸入はないのか?
「THE BACHELOR(原題)」もそうであるが、日本からオリジナルで海外に輸入された番組はあるのだろうか。結構日本は真似をして、楽に制作を行っているように思える。もしも日本からの逆輸入された番組があれば教えて欲しい。「THE BACHELOR」はカナダにいるときに初めて知って、毎晩興奮しながらホストマザーとホストシスターと食い入るように画面で見ていた気がする。それくらい、面白かかった。でも日本版はそこまでグッとこなかった。正直、私の「日本人フィルター」が面白く感じさせていないのかもしれない。個人的には「テラスハウス」は1秒も見ていない。ぎりぎり見ていたのが「あいのり」くらいだ。私はきっと、「日本人は1対1で恋愛をすべきだ」と思っているのかもしれない。新たな発見である。
日本はこうした画期的というか新鮮な番組を作る能力はないのか。あるはずだと思う。日本はモノづくりに関しては、世界屈指の努力家である。メディがたくさん増えて、若者のテレビ離れと言われている。それでも、そんな日が来ることを待っていたいと思う。
最後に
いろいろと書いたが、結局なんだかんだ言って、最後まで見るのだと思う。テレワーク中のBGMに見る分にはちょうどいい。オススメできるかと言えば、「まずはエピソード1を見て、見て不向きを感じてください」と言いたいと思う。ネタバレを見たい人は、Wikipediaにしっかり本人名が書いてあるので、そちらを見てほしい。以上、私個人的なTHE MASKED SINGERの感想である。
Amazon prime videoで絶賛配信中なので、時間がある方は覗いて見てはいかがでしょうか。