
こんにちは、2児育児+ワンコ1匹の基本テレワークで日々あがいているぽんです。いつも訪問ありがとうございます(ブックマーク・スターもありがとうございます)。ブログ更新の励みになっています。
今回は、「日本三國」のアニメ11話でテーマとなった「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」のセリフの意味を深く解釈したいと思います。これまでの使われ方と「日本三國」での捉え方を見ていきたいと思います。
- 「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」の意味
- なぜ戦わないことが「最善」なのか?
- 『日本三國』でこの言葉が持つ意味
- 三角青輝の強さは「知」にある
- 現代社会にも通じる考え方
- 『日本三國』が伝えたいメッセージ
- まとめ
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」の意味

『日本三國』には、思わず心に残る名言が数多く登場します。
その中でも、読者の印象に強く残る言葉の一つが、
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」
という台詞です。
初めて読んだとき、「なんとなく格好いいけれど、具体的にはどういう意味なのだろう?」と思った人も多いのではないでしょうか。
実はこの言葉は約2500年前に書かれた兵法書『孫子』が語源となっており、『日本三國』という作品のテーマそのものを象徴する名言でもあります。(「日本三國」に影響を受けて、兵法の書籍を購入し今目下勉強中です)
まずは言葉を現代語にすると、「戦わずに相手を降伏させることこそ、最高の勝利である。」という意味になります。
つまり、
- 戦争をして勝つ
- 相手を倒す
- 多くの犠牲を払う
これらは決して最善ではありません。
本当に優れた人物とは、
戦う前に勝負を決め、無駄な争いを起こさない人物
なのです。
現代風に言えば、
「喧嘩に勝つ人より、喧嘩を起こさない人が一番強い」
という考え方に近いでしょう。
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語源は『孫子』の兵法

この言葉は、中国・春秋時代の兵法家・孫武が著した『孫子』の「謀攻篇」に登場します。
全文は、
孫子曰く、およそ用兵の法は、
孫子は言う。用兵の原則は、
国を全うするを上と為し、国を破るはこれに次ぐ。
敵国を傷つけずに、そのままで降伏させることが上策で、
敵国を打ち破って降伏させるのは次善の策である。
軍を全うするを上となし、軍を破るはこれに次ぐ。
軍団を傷つけずに、そのままで降伏させることが上策で、
軍団を打ち破って降伏させるのは次善の策である。
旅を全うするを上となし、旅を破るはこれに次ぐ。
旅団を傷つけずに、そのままで降伏させることが上策で、
旅団を打ち破って降伏させるのは次善の策である。
卒を全うするを上となし、卒を破るはこれに次ぐ。
大隊を傷つけずに、そのままで降伏させることが上策で、
大隊を打ち破って降伏させるのは次善の策である。
伍を全うするを上となし、伍を破るはこれに次ぐ。
小隊を傷つけずに、そのままで降伏させることが上策で、
小隊を打ち破って降伏させるのは次善の策である。
是故百戰百勝、非善之善者也、不戰而屈人之兵、善之善者也、
このゆえに百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。
だから、百回戦って百回勝つのが最善ではない。
不戰而屈人之兵、善之善者也、
戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。
戦わずして勝つのが最善である。No.2644【百戦百勝は善の善なる者に非ず】|今日の四字熟語・故事成語|福島みんなのNEWS - 福島ニュース 福島情報 イベント情報 企業・店舗情報 インタビュー記事
抜き出すと以下です。
百戦百勝は善の善なる者にあらず。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。
となっています。
現代語訳すると、
百回戦って百回勝つことが最高なのではない。本当に優れた者とは、戦わずして勝利する者である。
という意味です。
この一文は世界中で引用され、軍事、政治、経営、スポーツ、ビジネスなど、さまざまな分野で活用されています。(特に仕事でも「レッドオーシャンにそのまま飛び込むか?」や「ブルーオーシャンを狙おう」「あえて競合とは戦わない」などとも言いますよね。
なぜ戦わないことが「最善」なのか?

一見すると、「勝てばいいのでは?」と思ってしまいます。
しかし孫子は違いました。戦争には、人命・お金・食料・時間・信頼などあらゆるものを失うからです。
たとえ勝っても、国は疲弊し、民は苦しみ、将来に大きな傷跡を残します。必ずしも勝つことだけが良い結果を導かないことを伝えているのです。
だからこそ、最初から戦争を起こさず目的を達成できる人物が最高の将軍だと考えました。
この点においては、龍門光秀や賀来泰明、三角青耀がこの思想を貫いています。逆に言えば、実際に平内務卿は「兵を出して戦おう」でしたし、輪島桜虎も復讐の名目とはいえ、兵を出すことで勝つことを意識していました。(もしかしたらツネちゃんさんも兵を出して勝利する側の考えの方なのかもしません。)
作中でも、勝つことに対する代償について三角青輝から進言があり、その場にいた平側の大臣たちはあまり深く考えずに武鳳との戦いに好意的でした。先々を見ないと痛い目を見るやつです。
『日本三國』でこの言葉が持つ意味
『日本三國』では、この兵法が作品全体の思想として描かれています。
主人公・三角青輝が目指しているものは、敵を皆殺しにすることではありません。
彼の目的は、
- 日本を統一すること
- 国を豊かにすること
- 民が安心して暮らせる社会を作ること
です。
私も初期は勘違いしていたのですが、三角青輝が目指すのは平内務卿への復讐ではく、亡き妻小紀との約束”泰平の世を築くこと”なのです。
もしも三角青輝が好戦的であるのであれば、すでに自分の命を犠牲にして平内務卿の首を狙っていたのです。しかし物語の中核はそうではありません。各話で語られるように、”言論を持って泰平を築く”これなのです。
つまり、勝利そのものではなく、その先の平和が目的なのです。第一話で三角青輝が見ていた”その先”は妻との約束(泰平の世)なのでしょう。
だからこそ、必要のない戦争は避け、外交や交渉、知略を駆使して相手を動かそうとします。まさに、「戦わずして勝つ」を体現する人物と言えるでしょう。
仮に三角青輝が戦いの切り札を使うのであれば、帝に謁見した時に平内務卿をコテンパンにできたかも知れませ。彼にはその素質があります。けれどもここでの三角青輝の目的は、平内務卿ではなく、あくまでも”撤退の勅令”です。不要な戦いを避けたのです。これは最終的な目的のための最短の手段であり、帝への謁見の目的をぶらさずに全うした三角青輝の勝利なのでした。
三角青輝の強さは「知」にある
三角青輝は武力だけで戦う主人公ではありません。
彼の最大の武器は、知識と発想力です。
例えば、
- 相手の心理を読む
- 情報を集める
- 味方を増やす
- 利害関係を一致させる
といった方法で、敵軍そのものを弱体化させます。
これは孫子が説く
「勝てる状況を作ってから戦え」
という考え方そのものです。
青輝は戦場で勝つ前に、政治や交渉によって勝負を決めてしまうことが多いのです。それを深く理解しています。自分の取った行動の影響や結果がどのようなことを引き起こすか。目的の達成のために足りないものは何か。それを深く考えられるのが三角青輝です。
現代社会にも通じる考え方

実は、この名言は現代でも非常に役立ちます。
例えば会社では、部下を怒鳴って動かす上司より、自発的に働きたくなる環境を作る上司の方が優れています。
育児でも、力で押さえつけるより、子ども自身が考えて行動できるよう導く方が長期的には良い結果につながります。
スポーツでも、相手を力で圧倒するだけでなく、試合前の分析や準備で勝負を決めるチームほど強いものです。
つまり、相手を変えるのではなく、状況そのものを変える。これが「戦わずして勝つ」という考え方なのです。
勝つためには勝つための条件がそれなりに存在します。条件が揃わずして勝てるのは、聖夷軍師の閉伊弥々吉の言葉を借りると「天命だった」ためなのです。
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『日本三國』が伝えたいメッセージ

『日本三國』は戦いの漫画ですが、実際には、戦争を減らす方法を描いている作品でもあります。
三角青輝も、優れた人物ほど、「戦いたくない」という思想を持っています。戦うことでの犠牲の大きさを知っているからです。それは、民であり、お金であり、安寧です。自分自身を高めたいと思う意識であればこの戦略は取り得ないはずなのです。
だからこそ、兵法は人を殺す技術ではなく、人を生かすための知恵として描かれているのです。これが『日本三國』が他の戦記漫画とは一線を画す理由でもあります。
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まとめ
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」は、中国の兵法書『孫子』に由来する名言です。
その意味は、「本当に優れた人物とは、戦争を起こさずに目的を達成できる人物である」ということ。そして『日本三國』では、この思想が作品全体を支えるテーマとして描かれています。
三角青輝が目指しているのは、敵を倒すことではなく、日本という国を未来へ導くことです。だからこそ、この一言には単なる兵法ではなく、「知恵で人を動かし、争いを減らすことこそが本当の強さである」という、『日本三國』の根幹にあるメッセージが込められているのです。
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