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MBTI 型分類の注意点
まず前提として、MBTI はあくまで心理的傾向(認知機能の優先順序)を整理する枠組みであり、「このキャラクターは絶対にこの型である」という断定を保証するものではありません。特にフィクションキャラクターは作劇的理由や象徴性を帯びており、性格が変化したり、矛盾をはらんだ内面を持つこともしばしばです。しかし、登場人物の言動・価値観・物語上の葛藤・他者との関係性などを手がかりに「最もフィットしそうな型」を仮定することは、キャラクター理解の助けになります。
また、ネット上にはすでに「ウテナ:ENFJ」「アンシー:INFJ」といった仮定が存在するものもあります。たとえば、キャラクター性格診断スレまとめ Wiki によれば、天上ウテナ=ENFJ、姫宮アンシー=INFJ との見方が紹介されています。 同じく「INFJ-ENFJ」型に関するキャラクター例としてウテナ・アンシーが挙げられているページもあります。 ただし、これらはあくまでファン寄りの分類であり、必ずしも作品の描写すべてに即しているとは限りません。
以下では、主要キャラクター(ウテナ、アンシー、鳳暁生、その他の決闘者たち)それぞれについて、 私見を交えながら MBTI タイプを推定・分析していきます。
主要キャラクターの MBTI 分析

天上ウテナ(Utena Tenjō)
仮定型:ENFJ(主方向的な仮説)
(あるいは、外向直観(Ne)強め・感情優位型の他のタイプも可能性あり)
根拠・分析:
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外向性(E)傾向
- ウテナはグループ内で他者を牽引する存在感を持っており、友人・決闘者仲間と積極的に交流し、自ら行動を起こして周囲を変えようとします。
- 他者との関係性や使命感を重視し、いわば「外向的な働きかけ」で物語をけん引していく側面が強いです。
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直観型(N)傾向
- 表面的・現実的な枠を越えて、「王子」「革命」「境界を超える」などの象徴的・比喩的なテーマを常に意識します。
- 物語の構造自体がメタファーを多用しており、ウテナ自身も象徴的な立場を担うことから、直観的読み取りや隠された意味を重視する傾向が強いと見られます。
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感情判断(F)傾向
- ウテナの行動は理念・他者への思いやり・友愛といった価値観に深く結びついており、事実や効率だけで動くタイプではありません。
- 逆境や葛藤の場面では、むしろ感情的な痛み・関係性のジレンマを重視する描写が多く見られます。
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判断志向(J)傾向
- ウテナは物語を通じて「決断」「覚醒」「革命の門を開く」など、方向性を定めて進もうとする意志を持つキャラクターです。
- 彼女は曖昧な状況を放置せず、自ら道を切り開こうと行動を決める傾向が強いように描かれます。
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補足的観点・葛藤要素
- ただし、ウテナは物語中盤で自らの「王子役割」や「救済者願望」に疑問を抱き、自己認識が揺らぐ時期があります。このゆらぎには内向性・内省性が働く局面も多く、ENFJ の中でも補助的な内向機能(Ni や内向感情 Fi)に揺れる動きを持っていると見ると、描写と整合性が出やすいです。
- 物語終盤での「失踪」「忘却」といったモチーフはむしろ象徴的・心理的な変容を指すので、典型的な「型にはまった ENFJ」ではなく、象徴性を帯びた複合性も含みます。
よって、ENFJ 仮定は妥当な推定のひとつですが、ウテナを典型的な ENFJ に収めきるのではなく、「ENFJ 傾向を強く持ちつつ、内省・象徴的葛藤を併せもつキャラクター」として捉えるのがバランスがよいと思います。
姫宮アンシー(Anthy Himemiya)
仮定型:INFJ(内向直観型)
根拠・分析:
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内向性(I)傾向
- アンシーはその多くの時間を奥ゆかしさ・沈黙・内面の封印された感情で過ごします。
- 他人への奉仕・従属的な立場に置かれつつも、表面にはあまり自己表現をしない、むしろ内側の葛藤や戦略を重んじる傾向が強く描かれています。
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直観型(N)傾向
- アンシーは象徴・比喩・罠・支配と被支配といった構造的な意味を帯びた物語軸と密接に関わります。
- 外から見えない真の意図や裏側の意味を秘めており、直観的洞察が強く働いているように描かれます。
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感情判断(F)傾向
- アンシーの行動原理は、「他者の心」「愛」「犠牲」「封じられた欲望」など、情緒・関係性に深く根ざしています。
- 冷徹な論理判断よりも、「他者との絆」や「運命」「裏切り」に関わる感情の動きを重視して動く描写が多いです。
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判断志向(J)傾向
- アンシーは物語の中で役割を演じながらも、最終的には選択・自己決定をする局面を迎えます。
- その決定性・運命に抗う意志を帯びる側面から、J 傾向を持つと考えられます。
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補足的観点・葛藤要素
- アンシーはしばしば「自分の意志を隠す」立ち回りをします。こうした戦略性・計算性が強調される場面は、INFJ の補助機能(例:外向的感情 Fe、または感覚機能 Si)や影響力とのバランスを感じさせます。
- また、アンシーは自己犠牲・裏切り・抑圧された願望というテーマを抱え、それが故に、しばしばダークな側面を見せることがあります。このような複雑性を持つ INFJ は、表面的な「静かなる預言者」像を超えた深みをもち得ます。
このように、アンシーを INFJ と見るのは、内面的葛藤・象徴性志向・運命感覚・他者との関係重視という面から妥当性が高いと考えられます。
鳳暁生(Akio Ōtori)
仮定型:ENTJ(または INTJ にも要素あり)
根拠・分析:
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外向性(E)傾向
- 暁生は他者を操作し、権力・支配構造を構成していく立ち回りを取ります。彼は学園を陰で支配する存在であり、広いスケールで構造を動かす役割を担います。
- 他者との駆け引き・交渉・影響を編み出すことに長けており、外向的能動性を発揮します。
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直観型(N)傾向
- 暁生は大局観・戦略性・象徴構造を意識しています。彼の目的は単なる個人欲望の充足ではなく、「世界革命」「薔薇新娘制度」などの枠組みを操作することに関与します。
- 隠された意図や未来志向を持つキャラクターとして描かれています。
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思考判断(T)傾向
- 暁生は感情よりも論理・計算・力関係・秩序という側面を重視します。彼の振る舞いには冷徹さ・合理性・目的遂行志向が多く見られます。
- 他者との関係性を手段化する傾向もある、T 型らしい一面があります。
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判断志向(J)傾向
- 暁生の行動は緻密な計画性・秩序への思考・運営志向性を示します。彼は制度・枠組みをコントロールしようとし、流動性よりも統制を好む風合いがあります。
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補足的観点・葛藤要素
- 暁生は自らの内面に自己矛盾・背徳感・孤独を抱えており、冷徹な表面下に苦悩や暗い情念が隠れています。これらは、典型的な ENTJ に内在しやすい「補助的な感情機能(Fe)や内省性」の揺らぎを感じさせます。
- 特に物語後半では、愛憎・救済・裏切りといった情動的テーマが彼を揺さぶります。そのため、単純な冷徹な支配者像を超えた複雑性があります。
このように、ENTJ 仮定は作品中の支配性・戦略性・外向的操作性という側面をよく説明できます。ただし、彼の陰影性・情緒性も考慮すると、INTJ の要素が混じる読み方も興味深いでしょう。
その他の決闘者たち
以下に、ウテナ作品中の脇キャラクター(決闘者)たちの仮定型を列挙し、簡単に根拠を示します(ただし、このあたりは描写が断片的なのであくまで推論ベースです):
| キャラクター | 仮定 MBTI 型 | 主な根拠・特徴 |
|---|---|---|
| 桐生冬芽 | ENTJ | 冬芽はオーラと自信、攻撃的に突き進む性格、目標方向性を持つ点などから戦略型傾向が強く見えるため |
| 桐生七実 | ENFP | 内面的価値・感情の揺れ・他者への共感性・可能性追求志向が強いタイプとして読める傾向があるため |
| 西園寺莢一 | ESTJ | 社会的枠組み、秩序・名誉意識を重んじる側面から、現実・責任志向型タイプとの相性が想像されます |
| 薫 幹 | ISFJ | 家庭的責任感・他者への献身性・保守的側面を持つキャラクターであると解釈でき、ISFJ 的な面が見えるという仮説がファン界隈で語られています(Wiki 上でもこの見方が紹介されています) |
| 有栖川樹璃 | ISTJ | 規律性・安定性・秩序を重んじる態度、過去との結びつきを持つ描写が強めに出るため、ISTJ という仮定が挙げられています(Wiki 上での仮定) |
| 土谷瑠果 | INTJ | 独自のヴィジョン・内的な戦略性を持つ予感があるという立ち位置から INTJ 仮定も一部で挙げられています(同様に Wiki 上に仮定あり) |
これらはあくまで仮定であり、物語のテーマ性や象徴性を重視する観点から異なる型が当てはまりうることを念頭においてください。
作品テーマとの関連性:なぜ MBTI 分析が面白いか
なぜ「少女革命ウテナ」に MBTI 分析を当てはめて考えることが面白いか、少し作品テーマとの関連性も踏まえて述べておきます。
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ユング心理学的モチーフとの親和性
ウテナは、象徴・アーキタイプ・自己内面の統合など、ユング心理学的モチーフを多く含んだ作品と見なされることがあります(例えば、個性化過程、影・仮面・自己の再構築などを扱うテーマなど)。MBTI もユングの機能論を出発点とする理論体系なので、この親和性が MBTI 分析を作品理解に補助的に使いやすくさせます。 -
「役割」「仮面」「演じる自己」のテーマ
ウテナには「王子役割」「薔薇新娘制度」「仮面」「演じること・本心」など、自己と役割のズレを問いかける要素が強くあります。MBTI 分析は「外向/内向」「判断型/知覚型」など、ある意味で「表に出す自己 vs 内に持つ自己」の構造を捉える手がかりになります。たとえば、アンシーは“表向き従順な薔薇新娘”を演じながら、内には反逆的欲望を秘めています。このようなキャラクターには、内向的タイプ・補助機能の揺らぎを見立てることで、仮面と裏の葛藤を可視化できます。 -
変化・成長・揺らぎを描く物語構造
ウテナは、初期に「王子を目指す少女」という固定図式を持っていたものの、物語を通じて葛藤・覚醒・喪失・再構築を経験します。MBTI 型も「固定値」ではなく、発達・補助機能・影・ストレス時の変化などを考慮するフレキシビリティを持つ枠組みです。つまり、ウテナたちの性格変化を MBTI の文法(たとえば、主機能・補助機能・影機能の発達・緊張時の型のずれなど)で読み解くことも可能です。 -
観客の共感とキャラクター多様性
MBTI 分析を通じてキャラクターを異なる「性格傾向」の集合として捉えることで、作品中の対立・調和・誤解・補強関係を、観客視点でも整理しやすくなります。ウテナという作品は、対立や融合、役割の逆転といった緊張を多く持っており、MBTI 分析はその力動を読むひとつのレンズになります。
仮に全体をまとめると…
改めて総括すると、私が最も支持する仮定としては以下のようになります:
- 天上ウテナ:ENFJ(他者と世界を変えようとする意志、価値観重視、能動性を持つリーダー傾向)
- 姫宮アンシー:INFJ(内向的洞察者としての闇と光、秘められた運命・犠牲・他者関係性志向)
- 鳳暁生:ENTJ(支配構造を操作する戦略性・合理性志向/ただし情緒的揺らぎも含む)
- 他の決闘者・脇役たちも、それぞれ秩序型(SJ 型)・直観型(NF 型)・思考型(T 型)・感覚型(S 型)など、多様なタイプを仮定することで、物語上の緊張関係を読み解く補助になる。
ただし、繰り返しますが、これらはあくまで仮説レベルの分析です。キャラクターは象徴性・劇的構成に縛られる部分も大きいので、型に当てはまらないズレや裏返りが出ることも当然あります。
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