こんにちは、ぽんです
いつも訪問ありがとうございます
今回は、「さがす」の感想・レビュー(考察)記事です
この映画は、前回「岬の兄弟」という映画史上にも残るなかなか闇深い作品を書いた監督と同じだったので、「見るっきゃない!」とすぐに見始めました
仕事をしながら見始めたのですが、無論仕事の手が止まりました
ちなみに、「全裸監督」と同じ監督さんなんですよね
今回も「岬の兄弟」のように、日本のアンダーグラウンドにある、ダークサイドに焦点を当てたような作品です
グロあり、エロあり、家族愛あり…の衝撃作品なので、視聴の際はお気を付けください
どこか「岬の兄弟」のような切な気なところもあり、ハードボイルド・サスペンスもありな映画でした
それでは、感想・レビューです
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「さがす」概要
映画の冒頭は、主人公の一人である原田智がハンマーを卓球のラケットのようにして素振りをする短いシーンから始まる。映像が大阪市西成区に切り替わると、スーパーで「所持金に20円足りないから」という理由で万引きをして捕まった智のところへ、娘の楓が駆けつけ、不足分の20円を店員に差し出して許しを乞う。
智はその帰り道、楓に「電車で三百万の懸賞金の掛かった、山内照巳という連続殺人犯を見かけた」とつぶやく。「一瞬マスクを取って爪を噛んでた。その時顔が見えた。間違いない。あいつを捕まえれば三百万も貰えるんやで。そんな金があったらなあ」と夢のようなことをいう智に、楓は「そんなの当てにしないで働き」と相手にしない。
その翌日、楓が目を覚ますと、智が失踪していた。調べ回っていると、その日、智が日雇い労働の現場に出勤していることが判明し、現場に向かう。「お父ちゃん」と楓が呼び掛けたその人物は、智ではなかった。背が高く、痩せていて、黒い眼鏡を掛けた若い男だった。男は、こちらを見ながら爪を噛んでいる。「原田智さんですよね?……すみません。人違いでした」楓は、そう呟いてその場を後にする。
楓は、町に貼り出された指名手配犯のポスターを見てあることに気づく。連続殺人犯の山内照巳という男と、父と同じ名前で工事現場で働いていた男の顔が酷似しているのだ。そして、山内がこれまでに犯した犯行と、父との関係について探り始める。
父が経営していたが家賃を払えず手放すことになった卓球教室を訪れた楓は、物入れで寝ていた山内と鉢合わせし、逃亡する山内を追いかける。塀をよじ登って逃げようとする山内のズボンを楓はつかんで離さなかった。山内はズボンを脱いで逃げたが、楓はズボンのポケットに、智のスマホと、果凛島発神戸行きのフェリーのチケットが入っているのを発見し、果凛島に行くことを決める。
果凛島に着くと、島のある一軒家で警察沙汰の事件が起きていた。楓は、家の中に横たわる人物を見て取り乱す。「その人、私のお父ちゃん!お父ちゃん!」と叫んで駆け寄ろうとする楓を警官が制止する。
さがす (映画) - Wikipedia
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「さがす」感想・レビュー
みんな何かを探している
栄華のタイトルにもあるように、登場人物が何かしらの目的で何かを探しています
主人公の娘は、突如行方不明で連絡が取れなくなった父を探す
父は懸賞金がかけられた殺人犯を探す
殺人犯は次のターゲットを探す
というのが、映画での表向きの目的になると思いますが、もう少し踏みいると、探しているものがよりはっきりと分かります
主人公の娘は、安心感や安堵感を探しているのだと思います
母が亡くなったことで、心の拠り所になっていた場所がぽっかりと空いてしまったのでしょう
そこを埋めるのはやはり同じ血縁を持ち、唯一の肉親である父なんだと思います
どこか無いと分かっていても、母の面影だったり、母と大好きな卓球をしたりと、幼いながらも愛情を求めていたのかもしれません
また、映画の確信部分になるので深くは触れませんが、母が亡くなった理由や真実を知りたいという心があったのだと思います
父は貧乏な生活からお金の稼ぎ口を探すようにもなったのだと思います
そこで懸賞金がかけられた犯人を追うことになりますが、これがまた別な理由があったことが映画後半で語られますね(これは確信部分なので触れないでおきますね)
父は病気になった母をどうにか楽にさせていという方法を探していたのです
苦しむ母をどうにか解放したいという思いが、佐藤二郎さんの素晴らしい演技で見ることができます
(個人的に、奥さんの首を絞めるシーンに佐藤さんの熱のこもった演技力を感じました)
犯人は、死にたい人を探していますが、何人かに会っても「本当に死にたい人はいなかった」と作中で述べているように、心から死を望む人を探していたのだと思います
そこで最後に手をかけた人に「本当に死にたい人っていたんだ」と感心したような表情をしたように感じられました
犯人は死を望む人の手助けをして快楽を得たり金銭を授受したり自分の承認欲求を満たすのも目的でしたが、実はもうひとつの目的があると私は考えました
それは、端的ですが“快楽”なのかなと
犯人の欲求の満たされ方は異常だとしても、自分に親切にしてくれた老人を刀にかけて、さらには見終わったばかりのアダルトビデオに見立てて、息を引き取ったばかりの老人に靴下を履かせて、その様子を見て興奮度を高めるなんて、なかなか癖が強いですよね
映画のサブタイトルにもあるように、「知りたくないことまで知ってしまった」というのは、こうした裏側に秘められたものだと感じました
いやー、闇深いというか思慮深いというか…
冒頭に張られた伏線が終盤で回収
伏線回収については、「シュタインズゲート」や「シャッターアイランド」のようにドーンッ!「あー!そういうことー?」というような大胆かつ巧妙な感じでないものの、「あぁ…うまいなぁ、監督…」というように私は感じました
ネタバレにならない程度に(見た人には分かる程度に)言うと、前半で父が犯人の懸賞金目当てで犯人探しをしに行くのですが、それが実はそうなんですが、若干ニュアンスが違っていたというのがミソで面白かったです
また、こうした伏線回収系が好きな人にとってウホウホの展開である、“実は裏で話が全部繋がっていた”のが見ていてワクワクさせてくれるシーンでした
娘が父を追ってかつて営んでいた卓球場に恋人と足を運ぶのですが、実はすぐ後ろにその父はいて、娘の成長を感じる瞬間を意図せず目の当たりにしてしまったり(笑)
うまくカモフラージュされた父の失踪に隠された裏側が、時間を遡って解明されていくのが、見ていて非常に興味深かったです
時系列がはっきりと分かるので、そうした意味でもサスペンス好きな人にはおすすめできると思います
ラストシーン、結局どうなったの?
あくまでも個人的な感想ですが、最後父は捕まったんだと思います
パトカーの音が外から聞こえているように、娘が嘘のおびき寄せ?をしたように、父の嘘はすべてばれたのだと思います
今まで父が塗り固めてきた“娘のための建前”は、娘のためではなく父が少しでも罪悪感を感じないための足掻きだったのでしょう
警察にはバレなくても、実の娘にはバレバレだったんですね
最後の卓球のシーンですが、単純にこんなにラリーが続くのにまず関心でした
恐らくですが、何カットも撮影したのだと思います
台詞もあるシーンなので、かなり大変だったと思いますが、さすが選び抜かれた役者さんですね
この無機質に響くピンポン玉の音が逆に雰囲気や空気をパリッと際立たせてくれるので、臨場感というか緊迫感がひしひしと伝わってきました(ラリーを止めてはいけないという緊迫感も)
また、最後に卓球台にアングルが寄って終わるのですが、これ個人的には切ないなぁと感じたシーンのひとつです
大好きな卓球で、娘と卓球をしたいと願って亡くなった母の命を奪ったであろう卓球台で、娘と夫がラリーをする
そのラリーは決して親子のスキンシップを図る楽しいラリーではなく、むしろ警察の尋問に近いような言葉のラリーです
警察に表彰されて、いい感じに終わったと思いきや、悪いことをすればそれに応じた制裁が来るというのを表しているようでした
もしもあのとき、父がお金に目に眩んで裏アカウントで連絡を取っていなかったら、娘も父の犯してきた所業に目を瞑っていたかもしれません
そんなワガママな父を助けるために、母は卓球台からそっと手助けしたのかなと思うと、少し切なくなりました
「あなたは決して、英雄なんかじゃないのよ」と
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最後に
「岬の兄弟」は、あまりメジャーと言える役者さんでなかったので、ストーリー含めてどっぷりと浸かることができました
佐藤二郎さんは有名な方なので、どうしてもコマーシャルなどの役が頭をよぎることがありましたが、それでもやっぱり立派な役者さんですね
あまりこの記事て触れるべきではないと思っても書いてしまうのですが、どうも先日起きたある事件をモチーフにしているような気がしてならないのは私だけでしょうか
手口というか、そうした一連のことが似ていたので、どうしても被ってしまって、そうした目で見始めると、どうもそれにしか思えないのです
実話を基にしていてもしていなくても、とても見ごたえがある映画です
しかし、もう一度言いますが、グロはあるので閲覧は注意です
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます
お楽しみいただけましたら幸いでございます
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