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【アニメ】「天使のたまご」超難解!アニメ上級者向け【神話と成長と男女の話…多くが語られないこの話、あなたはどう考察する?】(押井守監督作品)感想・レビュー

「天使のたまご」超難解!アニメ上級者向け【神話と成長と男女の話…多くが語られないこの話、あなたはどう考察する?】

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こんにちは、ぽんです
いつも訪問ありがとうございます

先日、Amazon Prime Videoのおすすめで突然出てきた「天使のたまご」
公開期間が2週間と短く、なんだか運命的なものを感じたので、見てみることにしました

パッと見、OVAっぽく時間も70分ちょっとで、何よりもアイキャッチの女の子が哀愁たっぷりで、「昔のアニメ」感が強く、「お兄さまへ・・・」を彷彿とさせる作品で、一気に期待感が高まりました

そして、見てみて、本当にこれは最高でした

むしろ、今までなぜ見ていなかったと後悔するくらいでした

そして「押井守」監督という存在をさらに強く認識した作品でもありました

アニメ界にも名を刻まれる、隠れ名作だと思います

最近のアニメも好きですが、こうして全部手書きだったりした時代の作画のレベルの高さとか、考察が考察を呼ぶ展開とか、開始25分セリフが全くない感じとか、本当に雰囲気があって好きです

好き好き分かれる作品だとは思いますが、絶対に人生で忘れられない作品になりました

アニメ好きな方も、そうでない方も、アニメとしてではなく、「一つの作品」としてお楽しみいただければと思います

(考察大好きな人、出番ですよ!)

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「天使のたまご」概要

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ノアの方舟が陸地を見つけられなかったもう1つの世界。巨大な眼球を模し、中に複数の人型の彫像が鎮座する宗教の象徴のような機械仕掛けの太陽が海に沈み、世界は夜を迎える。

方舟の中の動物がすべて化石になった頃、忘れ去られた街で一人の少年と一人の少女が出会う。

天使のたまご - Wikipedia

「天使のたまご」感想・レビュー

開始25分、セリフなしの世界観

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このアニメ映画を見てから、感想・レビュー記事は絶対に書きたい!と思っていましたが、その思いとか感じたことをどう文字にしていいか、本当に丸2日くらい悩みました

なんだか伝えたいけれども、どう伝えたらいいか、本当にわからない

でも、感じたものは確かにある

しかし、それはどう私の中で消化したらいいか分からない

そんな不思議な体験もできた、私の中のアニメ史に残る作品でした

深い、本当に深い

何度も見ても、難しいし、自由な解釈ができるからこそ、さらに深みが増して、どこにも出口を見つけられなくなる気がします

自分自身が迷宮に入ってしまい、いつしか彷徨っていることすら忘れてしまうような、そんな作品です

最近のアニメでは感じることができないそうした闇みたいなのを感じ取れます

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まず、冒頭25分、女の子が出てきたり、男の子が出てくるものの、全く言葉を発しないのです

セリフなしで、約70分中25分が過ぎていきます

この時点で、私もこの世界の”箱”に入ってしまっていました

少女が出てきますが、何も言葉を発せず、大事そうに”たまご”を抱えて街を彷徨きます

少女なので親がいるものかと思えば、大人は出てきませんし、出てきたとしても物騒ですし、なんだか街の様子もどんよりしていて、すっきりしない雰囲気に包まれています

もうこれは視聴者を完全に選ぶ作品だと思いました

大衆向けではなく、監督やアニメーターやクリエーターたちが、作り上げたいものを自由に作った集大成だと思います

こうしたクリエイティブで自由に作れられた作品の方が、なんだかこう、ビジネス色がなくて、ぐっときますよね

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そして25分が過ぎれば、ようやく少女と少年は会話を始め、物語が動いていきます

もしも男の子がこの街に来ずにそのまま時間がすぎたのであれば、少女はどうなっていたんでしょうね

そう考えると、それはそれで怖いですし、男の子も来るべくして、来たと思えば、この出会いは必然ですね

そうですね、この”出会いが必然”というのが、後々の考察に生きてくるのかな、と素人ながらに思いました

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当時の作画技術にどこまでも脱帽

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雰囲気もさることながら、その作画ももうすごいとしか言えないくらいの、私の語彙力の無さです

この映画が、1985年に作られたものだと知って、驚愕しました

1985年って、今が2022年なので、もう37年前ですよ・・・

「男女雇用機会均等法」(教科書でしか知らない)が作られたりとか、「両国国技館」が完成したりとか、ショルフォン「ショルダーフォン」(平野ノラが肩から下げているショルダーフォン)ができた年ですよ・・・

もう当時を思うと、この作画がいかに神がかっているかが分かります

髪の毛一本一本の書き方とかが特にすごいですが、細かい足の指の爪の書き方も丁寧ですし、水に入る時の色の変わり方とか、噴水から水が流れる感じとか、女の子の本当に細かい表情一つ一つがとても繊細で、人間見たいで逆に怖くなるほどです

1985年の出来事 | 写真素材・ストックフォトのアフロ

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今はパソコンでそれなりにできる時代になりましたし、リアル感が出るようにコンピューターグラフィックとかを駆使して”圧巻の”作画ができるのは、当たり前になりました

いかにセルを重ねるかとか、いかにヌルヌルさせるかとか、そんな技術対抗戦の感じも否めないですが、その時代に刺激を受けた者だからこそ、この「天使のたまご」の作画は本当にもう当時の苦労感とかアニメーターさんたちの努力の結晶をたたえたくて堪りません

背景とか、本当に書き込みが多いんです

ジブリの背景って好きでよく見ているのですが、ああいった優しい感じの背景ではなく、作品に合わせて不気味だったりアンニュイだったり、そうした一つの美術作品のようなシーンばかりなのです

どこのシーンを切り取っても、絵になるところばかりで、これだけでも美術館が一棟建つような、そんな計り知れないパワーを感じるアニメです

なんだか、もう、生きている気がして、怖いくらいです

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考察の考察の考察・・・どこもまでも解釈ができる沼のような作品

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1回目、この映画を見終わった時に感じた感想は、「?????」でした

最後にズームアウトしていくあの島は一体?

少女が女性になっていった気がするけれども、あの意味は?

口から吐いた泡が卵になって浮いていた気がするけれども?

卵の中身って?鳥って?少年の正体は?

なんでも答えを求める世代の癖かもしれません

でも、あんなに「解釈はあとはご自由に」というのもちょっと言い方がアレですが、結構いい感じの投げやりですよね(笑)

ウィキペディアを見て始めて、なんだかようやくやんわりと意味が分かったような”気がします”

ただそれは”気がする”だけで、実際は”分かっていない”です

そんな中途半端な私の脳味噌で感じた解釈をここでは披露したいと思います

考察の考察になって、さらにはその考察になるので、話がとんちんかんだったらコメントください

誰かと議論しないと、このアニメって本当に難解で、見るものを置いてけぼりにするので、少しでも引っ掛かりが欲しいんですよね

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誰かの考察を参考にしながら、私の考察をすると、これは「命の創造」なのかなと思いました

ウィキペディアで「ノアの方舟」という言葉がキーワードになっていましたが、人間にひりひとりの中で繰り広げられる「命の連鎖」という解釈をしました

「女の子はたまごを持って生まれてくる」(卵子を持っていることから)という言葉が私としては、しっくりくる表現だったので、たまごを持った女の子は子宮にいる卵子であり、ストレートに言えば戦車から降りてきた少年は精子ということになります

方舟はそれこそ、神話のまま解釈をすると「命の選別を受けた者」なので、選ばれた受精卵が人となった姿を指しているのではないかと感じました

監督の押井さんは、そうした男女のもつイメージをよく形にもしていたようで、戦車ってなんとなく戦いのイメージから男性的なものを感じると思います

そこから降りてくる=出てくるものは、やはり男性の象徴である精子だとかそのあたりなのかなと

そして少女は最終的に少年を受け入れて(心を開いて)、最後には命を次の世代に託すといったざっくりとしたイメージです

少女が水に入ったのは、羊水のイメージかなと思い、人間って呼吸できないと死んでしまうので、呼吸=命で、そこから生まれたのが、新しい命なのでは、と

よく言われる表現ですが、「人間は生まれてくる時におぎゃーと息を吸って、最後はすーっと息を引き取る」んですよね

なので、ここの泡=息は、”息吹”なのかと感じました

「天空の城ラピュタ」の考察でもありましたが、年頃の男女が仲良く並んで寝ているシーンがあったら、それは”そういうことだと思え”みたいな解釈がありました

なんでも押井監督と宮崎駿監督は接点があり、解釈もそこを共通として見てみると、確かに少年と少女が一緒の空間で寝るシーンがあったので、”そういうこと”だと解釈しました

たまごが割れるのは、処女の喪失とか受胎とか、安直にそう思いました

少女は自分ではまだ幼いと思っていたものの、本当は知らず知らずのうちに大人になっていて、いつの間にか時間が経っていたことを、水に写った自分を見て思ったのかもしれませんね

タイトルの「天使のたまご」も、昔は「赤ちゃんは天使がつれてくる」といったイメージもあったので、そこから来ているとも考えられます

みんなが探している「魚」は、何の象徴なのでしょう?

大きな命の固まりように見えますし、そうでないようにも見えます

また、本当の初期の胎児は、魚ようにも見えなくもないという意見もありますし、そうした解釈もありかもしれません

どのみち、私の想像の範疇を越えないので、設定集などを見て深めたいところです

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最後に

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以上、「天使のたまご」でした

この作品は、結構考察がどこまでもできるものなので、あまり続けてしまうと抜け出せなくなってしまうような気がするので、ほどほどにしたいと思います

他の押井監督の作品も見ながら、情報を集めつつ、楽しみながら考察をしていこうと思います

みなさんは、どんなイメージや感想を持ちましたか?

なかなかアニメ史に残る名作なので、ぜひ一度は見てみてくださいね

そういえば、毎年見ている「うる星やつら」の映画である「ビューティフル・ドリーマー」の監督も押井さんと知って、妙にしっくり来ました 

似ているんですよね、雰囲気とか本当に

そちらの考察もしたいなぁとずっとこのブログを始めたときから思っているので、追々やっていこうと思います

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます

お楽しみ頂けましたら、幸いでございます

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