ふとしたときに見た映画が素晴らしいものだったとき、とても嬉しい気分になりますよね
今回は私がたまたまみた映画で「おっと…これは…」と思うものがあったので、ぜひご紹介させてください
あらすじ含めてネタバレありの感想レビューになりますので、予めご了承ください
アメイジング・ジャーニー ~神の小屋
邦題では「アメイジング・ジャーニー~神の小屋」です
原題では、「The Shack」です
「Shack」はあまり耳馴染みのない英単語だと思います
私も英語に嗜んでいる身であるものの、初めて聞きました
「shack」の意味は、「小屋」です
さらに詳しく言えば「掘っ立て小屋」のような意味になります
この映画ではタイトルの通り「小屋」が大きな鍵となります
ちなみに、本作はカナダ発の映画となりますが、作者が二十何実社も出版社を訪れたものの出版まで行き着くことができず、最終的に自費出版をして映画化までこぎ着けたミラクルストーリーも裏ではあります
こちらも話も映画化できそうな内容ですね
それでは、まずあらすじのご紹介です
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あらすじをざっくりとご紹介
幼少期のマック少年は、幼い頃からアルコール依存症の父親から暴力を受けていた
母にも子にも暴力を振るう家庭で育ち、いつもマック少年は許しを乞いていた
ある日、ついにマック少年は父をその手で殺してしまいます
正当防衛にも近いものではあったものの、大人になってもそのことが自分のなかで昇華できずにわだかまりとなって心に残ります
年月が経ち、いつしかマック少年は青年になり、三人の家族と妻を持つに至りました
信仰心を深く持つようになったマックは、家族と協会に訪れて聖歌を歌う生活をします
幸せに満ちた家族生活、幼少期とは異なる幸せな思いを噛み締めながらマックは過ごしていきます
しかし、その幸せな生活はある事件で一変します
家族で湖のほとりへキャンプにいったときです
長男と長女がボートに乗りに湖にいったものの、長女がボートの上に立った拍子に、ボートが転覆してしまい、長男がボートの下敷きになり溺れかけます
間一髪のところで長男も長女も命は助かりましたが、この騒動に紛れて、次女のミッシィーが何者かの手によって連れ去られてしまいます
警察も他のキャンパーもミッシィーの行方を必死に探しますが、荒れ果てた山奥の小屋の中で血痕とミッシィーの赤いドレスだけが残されていました
警察は最近の幼い子ばかりを狙った連続殺人の一件として連続殺人犯を探しますが、犯人はもちろんミッシィーの遺体すら見つけられずに年月が過ぎました
マックは形だけの葬儀をあげて、空の棺を前にその後むなしい日々を過ごすことになります
家族もミッシィーが見つからないことや犯人が捕まらないことに心を病んで、家族全員がバラバラになり始めました
そんなある日、マックの家のポストに「パパ」と名のる何者から「小屋で待つ」といった内容の手紙を受け取ります
マックは近所の知り合いの仕業か犯人のいたずらかうたがいましたが、日々悩む生活にもうんざりしていたので、話に乗ってミッシィーのドレスだけが残されたあの小屋にいくことにしました
小屋に到着したものの、中には何もおらず、マックは手に持っていた拳銃で自らの命を経とうとします
しかしちょうどよく鹿が通りかかり、マックは正気に戻りました
そして、神の子(イエス・キリスト)と精霊(サラユー)と神(エウロジア)が住む小屋に案内されます
マックは初めは彼女が神であることやここが現実とは別のくうかんであることなどが信じられなかったものの、徐々に心を開いていくのでした
この神の小屋で時間を過ごすうちに、自分が悲しみにくれるばかりで家族をないがしろにしていたこと、ミッシィーが亡くなったことは自分のせいだと許せなかったこと、犯人を赦せないことを悟り始めます
英知の神との出会いで、人の子は神の子でもあり、等しく裁くことが出来ないことや、例え神であっても避けられない苦しみがあることを学びます
そして降り注ぐ雨の向こう側に野原を見たマックは、楽しげに他の子供たちやイエス・キリストと遊ぶミッシィーを見つけました
ミッシィーはマックのことは見えていないものの感じていると知り、マックは娘の死を認識したものの、非常に穏やかでいる娘のようすに胸が暖かくなるのであったのです
そして、神は最後の試練だと言い、マックに「ミッシィーの命を奪った犯人を赦すこと」を言い渡した
初めは断固として受け入れられなかったものの、最終的にマックに犯人を「赦す」と言葉にしたのだったです
そして神と山のずっと奥に行き、洞窟でミッシィーの変わり果てた遺体を見つけ、無事に棺に入れて、「マックの心の庭である森の真ん中」に棺を埋めて、サラユーがマックの涙を土にかけると、立派な木に成長しました
その後、マックと神たちは丘の上に移動し、ずっと犬猿の仲だったマックの父と再開を果たします
マックな父の命を奪ってしまったことを詫び、マックの父もお酒の勢いに任せて暴力を振るってしまったことを詫び、お互いに「赦し」合いました
かくして、ミッシィーとの決別や父親との確執を解いたマックは、この小屋に残るか現実に戻るかの選択をせがまれ、マックは家族に会いに行くことにしました
その帰りマックはトラックとの接触事故を起こして病院に搬送されるが、実はマックはミッシィーの血痕や赤いドレスが残された廃れた小屋に入っていないと言われます
神の小屋で過ごした日々がなかったかのように皆は変わらずにいた
病室でマックは家族に自分ばかりが悲嘆にくれていたことを謝り、また長女もずっと自分のせいで妹(ミッシィー)が亡くなったと責めていたことを告白し、家族全員との心のわだかまりを解いてきました
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「アメイジング・ジャーニー」の感想
タイトルの意味と登場人物たちの行方
この映画のテーマはすばり、「赦し」であるでしょう
どの登場人物も罪の意識にさいなまれていますが、最後には赦しの心を持つことで、重く苦しい感情から解放されています
マックは母を守れなかったことや父に毒をもって命を奪ってしまったこと、さらに最愛のミッシィーを失った罪悪感をずっと背負っています
しかし、神たちとの関わりで徐々に赦しの心に気づかされ、新しい未来・明るい未来へ向かっていく姿には感動を覚えます
タイトルの「アメイジング・ジャーニー」は、直訳すると「素晴らしい旅」です
マックが神の小屋で過ごした何日間は実はマックのすべて妄想だったのではないかと思ってしまいますが、彼にとっては過去の自分や家族と向き合うことができた素晴らしい体験でした
神の小屋は、それはもう創成主である神が作った場所なので、美しい自然(草花や湖など)、鳥や魚に溢れ、神が作った手料理も素晴らしい味なのでしょう
マックが神の小屋で経験したことは旅のように悲しいことや辛いこと楽しいことなど、本当に彼の人生にとってはかけがえのないものになったのだと思います
ちなみに、「journey」には「旅」意外にも「進展」や「遍歴」と言った意味もあるようです
この意味を含むと、マックが神の小屋で過ごした日々はまさに素晴らしい旅であったの同時に、悲しくも苦しい過去を抱えたマックの遍歴(人生)も素晴らしいもの、さらに彼のこれからの旅(人生)もアメイジングなものになっていく、と解釈ができると思います
他の映画の邦題では「何でこれを付けのかな?」と疑問に思うものもありますが、今回の邦題はなかなかよく映画を見られていると感じました
「Shack」だけだと、日本人はピント来ませんからね
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ミッシィーを誘拐した犯人は?
原作を読んでいないのですが、映画ではとくに犯人については、触れられていません
映画では中年の男の人と見られる人物はミッシィーを担いで走り去る姿だけが写っているだけです
連続殺人犯がやったのだと警察も推測していますし、神さまたちもそれを否定するような発言をしていないことから、その筋が合っていると思われます
このあたりがはっきりしないのは、サスペンス映画が好きな人にとっては、もやもやする点かもしれませんね(私も実際やきもきして調べましたが、詳しい情報は出てきませんでした)
あくまでもこの映画は、「マックの自己回心象」がメインなので、多くは語られなかったのだと思います
神さまは、犯人のことを知っていると思いますが、詳しいことを伝えてもマックが復讐に走ることを知っているので多くは語りません
それよりも、「自分を赦すこと」を強く神さまはマックに促すのでした
罪はそれだけで、罪になるので、犯人へこれ以上の制裁は不要と考えたのでしょうか
神さまもいくら犯罪者といえども、「我が子」である以上、苦しい思いはさせたくないのかもしれませんね
聖書のオマージュも楽しめる
おそらくですが、熱心なクリスチャンである作者が書いたであろう作品なので、聖書に関連する話が結構多く出ていると思います
宗教学も学んだことがなく、純粋な仏教徒なのでキリスト教の知見は全くありませんが、それでも「ここのシーンって・・・」と思う節がいくつかあったので、私なりの解釈をご紹介します
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水の上を歩くキリスト
これは、知見がない私でも知っていたキリストが起こした奇跡のひとつです
なんと湖の上を歩いたというのです(マタイ14章22節など)
マックを湖の向こう岸に誘った時、一緒に湖の上を歩いたり走ったりするシーンがあるのですが、このシーンを見て「宗教を意識した作品なんだな」と思いました
このシーンは、キリストが持つ力というか、登場人物をよりキリストたらしめるための表現だったと感じました
神が作ったパン
キリストは主食が「パン」だったようですね
また、キリストが起こした奇跡の一つとして、パンや魚を量産して飢餓を救ったという逸話が残さされています(マタイ14章13節、マタイ15章32節)
これは神ではなく、キリストが行ったことですが、キリストを神を崇める宗教では、神もキリストも同じように見えますよね
キリストがマックをいけの向こう岸まで行こうと誘った時に、魚の大群や巨大な魚を目にするシーンがありますが、これもキリストの起こした奇跡の話のオマージュなのかもしれませんね
マックが赦した「テントウムシ」
テントウムシは、漢字で書くと「天道虫」となります
天に導く虫のようなイメージを受けますよね
海外では、テントウムシは聖母マリアの象徴や幸せのイメージがあるようです
指先の上に乗せると、上へ上へと向かう姿は、天を目指す姿はまるで神の使いのようですね
また、テントウムシは英語では、「ladybug」「ladybeetle」「ladybird」なんていいます
「lady-」とあるので、「婦人」のことを差しているのですが、キリスト教で婦人と言えば、やはり「聖母マリア」このとですね
テントウムシのカラーである「赤」「黒」がマリアが着ていた服の象徴だからなんて話も
マックが作中でテントウムシを「赦した」のは、「天の導き」や「明るい未来の予告」を意味していたのかもしれませんね
他にもじっくり見ると「実はこのシーンが!」と言うものがあるかもしれません
また再度見返したくなる映画ですね
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子供を持つ親には心苦しい・・・でも!
「八日目の蝉」や「そして父になる」など、子供を持っているからこそ、胸にぐっとくる・心を締め付けられる映画がたくさんあります
今回の「アメイジング・ジャーニー」も、子供との関わりがテーマの映画なので、より自分の立場を想像してしまい作品を見入ってしまうことでしょう
個人的には、マックが洞窟ような場所で、娘の遺体を発見し、キリストに「頼む(Please)」というシーンが一番心にささりました
マックがどんな気持ちで、青白くて体に傷を残して息絶えた子供を布に包んで山を降りたのかは、もう想像するだけで絶します
私は心のどこかでミッシィーが生きているのでは?復活するのでは?と期待していたので、尚更悲しさが強かったです
マックも遺体がないだけで、「どこかで生きているのでは?」という期待を抱いていたのかもしれません
それが、娘との遺体との対峙で現実に向き合わなければならないと感じたのでしょう
しかし、タイミングはここでなければマックはもっと心を取り乱していると思います
いくつかの試練を経て、マックが娘の死を目前にして、「神にも避けられなかった死」や「マックの過去に犯した罪を認めること」を、冷静に理解したと判断できたからこそ、神様はミッシィーの遺体をマックに委ねたのだと思います
もう犯人探しをしたり、復讐をしたり、家族を蔑ろにしないと判断できたからこそ、マックは娘の死を受け入れるに値したのでしょう
私であれば、こんなに冷静にはなれないな、と思いましたが、幸せである毎日を改めて大切にしようと思えたシーンでした
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サラユー(聖霊役)の女優さんは日本人!魅力的な演技にうっとり
神の小屋に住む、光か堅く一人の女性サラユー
アジアンビューティーできれいな方だなーと思ってエンドロールを見ると・・・日本人っぽい?
調べてみると、やはり日本の方!すみれさんという方でした
優しい目元と妖艶な演技にすぐに虜になってしまいました
さらに調べるとあの石田純一さんの娘さんだったんですね、芸能情報に疎いので知りませんでした・・・失敬
この映画で「ライジング・スター賞」を受賞するなど、今後も活躍が期待される女優さんですね
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「SUPERNATURAL」好きにはぴったりかも
最近15シーズンもの長期ドラマが完結してもまだまだ熱が冷めやらない「SUPERNATURAL」
「超自然現象」という名に相応しく、悪魔、神、ドラキュラ、天使・・・など現実世界とは異なる登場人物たちが多く出てきます
「アメイジング・ジャーニー」でも、精霊や神、イエス・キリストなどが登場し、少しマイルドなSUPERNATURALのような印象を受けます
私自身も「SUPERNATURAL」の大ファンで、ずっとシーズンを追っているほど大好きなので、「SUPERNATURAL」好きな方ならこちらの映画もきっと気に入るはずです
勘違いかもしませんが、主人公のマック役の「サム・ワーシントン」が、カスティエル(キャス)役の「ミーシャ・コリンズ」に最初見えてしまいました
私だけですよね?笑
最後に
まさか自分でも驚きですが、約7000文字のレビュー記事になりました笑
こんなに書いたのは、「フルーツバスケット」や「ODD TAXI」以来かもしれません
書きすぎてしまうんですよね〜
でも作品の魅力が伝わっていただければ本望です
長中とお付き合いいただき、ありがとうございます!
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