今週のお題「爆発」
はじめに
唐突ではあるが、人前での発表が苦手である。それこそもう、爆発してしまうほど。中学校・高校のときには特に意識していなかったものの、年齢が上がるにつれて、人前での発表が億劫になってきている。いい歳をして何を言っていると言われるかもしれないが、自分は人前で発表するよりも、裏でこそこそといい評価を得ている方が気持ちが楽で承認欲求を満たせると感じた。
それでも仕事で発表をしなければならない。大勢の前で。不特定多数の前で。それも自分がよく分かっていない内容を。
仕事で経験がある方もいるだろうが、時には自分の案件でないものを発表しなければならないこともある。情報が完全に出切っていない状況で、多くの人に周知をしなければならないこともある。全く知見がないのに、発表せざるを得ない状況が少なからず会社員であれば発生する。
嫌だと思っていても、期日は迫るし、発表の日程は決まっているし、自分以外に発言できる人がいない。そうした場合にとりたい・取るべき行動を自分に向けて書こうと思う。少しでも自分と同じように、「人前で発表することが億劫に感じる人々」のためになれば、幸いである。
明日の自分よ、幸あれ。
自分スイッチをつくる
なんでも良いようだが、プレゼンをする時の自分なりの「スイッチ」を持つと良いらしい。
「水を飲む」でもよし「顔を洗う」でもよし「手を叩く」でもよし。
こうすることで、若干の緊張が緩和されるようだ。
イチローのバッティングブースに入る前の儀式のように、習慣づけると尚効果があるらしい。
私は、「お茶を飲む」にしたい。
基本的に大々的なプレゼンをしたいわけではなく、可もなく不可もなくの合格ラインぎりぎりのプレゼンができればいい。
目の前にいるのは「敵」ではないと思い込む
友達の前だとゆっくり話せる。
家族の前だと緊張しないで話せる。
そんな人は多いと思う。かういう私もそうだ。
会社だと緊張する。
それは、周りを敵だと思い込んでいるかららしい。
確かに、上司や聴講者は意図しない質問をする敵だと思い込んでいた節があった。
これは効果がありそうだ。
今あなたの目の前にいるのは友達。仲間。親友。家族。
そう思うと自ずと緊張感も抜けて、肩の力が降りてきそうだ。
(ただし、鬼上司を親友と思うのには時間がかかりそうだ)
壁打ち話をやめる
一人でもくもくと話すよりも、「〜ですよね」「〜でしょうか」と問いかける表現で発表するとうまくいくらしい。なるほど。確かにそうかもしれない。
発表中、十中八九ひとり相撲というか、壁打ち打法というか、ひとりキャッチボールというか、そういったひとりしゃべりになっていた。
だってなんて話したら良いか分からないんだも。
今までずっと子供としか話していなかったんだもの。
大人と話すのは久々だもの。語尾を変えるのはすぐに実践できそうなので、今後の会議で早速取り入れてみようと思う。
セリフ集を作って見る
これはよくやっている。
時間はかかるが、言いたいことを一回ワードやメモ帳でだーっと作成してみる。
そうすると、要らない言葉が自然に淘汰されていくので、最終的にいメッセージだけが残る形になる。
タイピングで手は疲れるが、言いたいことがまとまるので、自分が言いたいことがスリム化される。
相手にも伝わりやすくなる、気がする。
カンペを作る
「他は大丈夫なんだけど、ここのスライドだけ何言ってるか分からん」「このスライド、人が作ったものでより一層どう言ったら良いか分からん」といった時がある。(結構ある)
そのときは、このページだけカンペを作る。
正直、書いてあることを全部無視して書くこともある。それでも、言いたいことも伝えられないよりはいい。
資料が悪い。わかりにくい資料を作った奴が悪いんだ!と心を鬼にして、当日発表している。
人は9割8割情報を視覚から得ていると分かっていても、直す時間がない時は致し方ないと割り切っている。
1回練習してみる
時間がある時はこれ。とにかく1回やってみないと分からない。
発表が嫌でイメージするだけでもお腹が痛くなるけれども、心の中で呟いてみるだけでも結構違う。
自分の言葉が詰まるスライドがあるので、まずはそこを重点的に復習する。
そして何度が繰り返していくうちに、プレゼンの全体像が体に染み込んでくるので、そうなればこっちのものだ。
確実に本番よりも良くは話せる。つまりは、いかに練習で失敗するかである。
本当に余裕があれば、録音したり録画して見るとより良い。客観的に自分の反省点がわかるので、良い勉強材料になる。
(自分で自分の動画を見たり録音聞くと本当に隠れたくなるほど恥ずかしいから覚悟を決めて見るべし)
小学生でもわかりやすいように話す
念頭に置いているのは、このポイントである。話が長い人ほど、何を言っているか分からないし、自分でも何を行っているのかが分からなくなって言葉に詰まってしまったり、余計なことを言ってしまったりする。
それを防ぐのがこれ。
簡単そうに見えて、実は難しい。
自分が分からない説明をしても、説明を受ける側も分からない。当たり前である。自分がわかる説明をすることから始めれば良い。
そうすると徐々に、相手にも分かりやすい説明をすることができる。
誰でも緊張することを知る
プレゼン大国・議論大国と言われているアメリカ合衆国のアメリカ人でも緊張はするのだ。
あのオバマ大統領でも緊張するのだ。
誰でも緊張する。
人間だもの。
緊張するのは自分だけではないと知ると、少しでも心が和らぐのを感じないだろうか。
みんな緊張する。緊張は当たり前。
緊張を無くそうとするのではなく、緊張しても良いんだと思う心持ちだけでも、プレゼンは少しだけうまくいく。
なぜ緊張するのかを知る
では、なぜ緊張するのかを考える。
それは「うまくやろう」と考えているからだ。
緊張は向上心からくるということだ。
「失敗したらどうしよう」「噛んだらどうしよう」「怒られたらどうしよう」こうした不安は、「良いプレゼンをしたい」という深層心理から来ている。
そして過去に「良いプレゼン」見た経験があるからこそ「うまくやろう」として緊張している。
自分のプレゼンの姿と理想とする姿に乖離(ギャップ)があるから、緊張をする。
その乖離が少しでも狭まれば、自ずと緊張も無くなってくるだろう。
突発的な質問が怖いから嫌だと思う
これは真に私のことであるのだが、情報が固まっていない時点でも周知をしなければならないし、自分の専門外のことも発表しなければならない。(会社員だから致し方ない)そこでくる質問が怖い。
なぜって?答えられないのが発表する前からわかっているからだ。
その質問があるからますます発表が怖くなる。
そう気づいたので、もう割り切ることにした。質問は全て「確認後、別途回答させていただきます」で逃げると決める。
この心持ちだけでも大きく変わる。とにかく、目の前の「発表だけ」やりきって、自己採点100点にすればいいのだ。
それだけだ。
質問の回答まで含めて100点にするのは、プレゼンが得意な人たちに任せよう。
自分が戦うフィールドではない。
勝ち目のない戦場で戦うことほど、男らしいが会社員としてはメンタルに傷を負うだけである。
質問は一旦受け流そう。
最後に
今回は特に「プレゼンが苦手な自分向け」にプレゼンの方法を紹介した。
志を同じくするものは必ずいるはずだ。
できれば全力で避けたいプレゼンを引き受けた君は勇者の中の勇者である。
プレゼンを終わったあとは、十分自分にご褒美をあげてほしい。
参考になる情報があれば幸いである。
あなたのプレゼンにも幸あれ。