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雑食系のブログです。アニメ、ブログ作成のポイント、イラストなど。うだつの上がらないブロガーたち、自分に向けて書いています。箸休めになれば幸いです。

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【レビュー】ODD TAXI(オッドタクシー)考察【見た目に騙されるな!予想を遥かに上回るどこまでもハードボイルドなアニメー現代の縮図】

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「ODD TAXI」というアニメをご存じであろうか。

もしまだ見たことがないのであれば、ぜひ見ていただきたい。

初見の人はネタバレを含むので、始めにお断りしておきたい。

見たことがある人は、思い出しながら楽しんで記事を読んでいただきたい。

 

現代社会の縮図ような、皮肉も込められているそんなアニメだ。

でも、アニメといって軽んじてはいけない。

言い方は悪いが、そこいらのハードボイルド映画よりも

リアル感があって、私たちの生活とも親和性が高い。

どこまでもめり込める。

きっと、登場人物の誰かには共感を覚えるはずである。

 

oddtaxi.jp

見た目とのギャップは想像以上

このアニメを見始めるときは、ほんわかアニメかなと軽い気持ちだった。

癒し系の動物たちがこちらを見ている。

それに私はAmazonプライムで一気見したのだが、オススメで上がってきた隣の画像は

「モルカー」だった。

人は8割の情報を視覚から吸収する。

「なんだ、モルカーと同じジャンルか」と。

「きっとタクシー運転手がいろんなイザコザに巻き込まれながらも

ほんわか楽しい世界観の話なのだろう。」そんな気持ちだった。

「NHKか何かの子供向けのアニメかな」

「作業しながらBGMがてらに見ようかな」

しかし、それは全く異なる結果となった。

今思えば、キービジュアルがダークだった。

そしてギラギラと目をぎらつかせながらこちらを見る登場人物たち。

彼らの繰り広げるハードボイルドなストーリーに目が離せなくなった。

(結果、仕事も半分しか進まなかった)

 

あらすじ

平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。
身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。
趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。
一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、高校からの同級生、柿花ぐらい。
彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。

バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、
いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、
街のゴロツキ・ドブ、売出し中のアイドル・ミステリーキッス…
何でも無いはずの人々の会話は、やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。

*1

 

少し脱線

そういえば、見た目のとのギャップで思い出すのは、「魔法少女★まどかマギカ」だ。

ほんわか可愛い少女たちが、血みどろの戦いをする。

「魔法少女育成計画」もそうだった。

「ハッピーシュガーライフ」も。

ギャップが好きな人はこちらのタイトルも見て欲しい。

mahoiku.jp

archive.genco.co.jp

本文の話

主人公は小戸川(おどかわ)(41歳)。タクシー運転手。

CVは花江夏樹。「鬼滅の刃」の「竈門炭治郎」といえばピンとくる人もいるだろう。

「鬼滅の刃」では少年の役を演じたが、今回は訳ありな中年タクシードライバー。

花江夏樹の演技力にも目を張る作品の一つだった。

別の主演である「ランウェイで笑って」では、やっぱり彼はこうした爽やかな青年役が

居心地がいいのかと思っていたが、「ODD TAXI」で気持ちいいくらいにぶち壊してくれる。

おっと脱線した。

小戸川の両親は行方不明とされていたが、実は海での事故でどこらも亡くなっている。

小戸川だけが生き残ったのだ。

その後、財団から資金援助を貰い、成人になり仕事をして今に至る。

どこにでもいそうで(いなさそうな)一人の人物である。

しかし、彼には病気があった。これは後述する。

ではネタバレも含めて、各登場人物の話をしよう。

 

樺沢という大学生

第一話から結構キャッチーであった。

小戸川がたまたまタクシーに乗せたのは大学生の樺沢。

カバの大学生。

SNSでバズりたくて四苦八苦している。

SNSでの評価が自分の評価だ、と。

これは本当に現代に通じるものがある。

「いいね!」合戦が日夜繰り広げられ、「いいね!」の数がその人のステータスを

表すと思われいる。

樺沢はバズるネタを投稿するために、タクシー運転手の小戸川と写真を撮ることに。

これが運命の始まりであった。

運命のいたずらか。

たまたま撮った写真に映ったのは「ドブ」と呼ばれる裏世界の有名人。

世の中の悪はほとんど手を出したのではないかと言われている悪の張本人。

この写真が結果的にバズって、樺沢は「ドブ」を探すために本格的に行動に出る。

オンラインサロンをやったり、動画配信をしたり、過激な発言で信者も出る。

どこかで聞いたことがあるような話だ。

そう、とても現実味がある。

結果的に、樺沢はドブを見つけることができる。

しかし、ドブを利用して車を買ったり資金を得たりいい気分になっていたので

命の代わりにそれらをドブに渡すことと、一切のドブに関わる詮索をやめること、

そして公にドブは悪い奴ではないこと、すべては樺沢の戯言だったことを公言した。

最後に、小戸川がタクシーで海に落ちる写真を撮影するのだが

彼はきっと懲りずにSNSでの「いいね!」を求めていくのだろう。

喉元すぎれば熱さ忘れる、である。

 

柿花という婚活連敗人

柿花は見た目はサルである。年齢は小戸川と同じ41歳。調子に乗りやすく

いつも前向きに物事を捉えている。

見栄っ張りなところもあり、人生に苦戦している。

現在婚活中で、マッチングアプリで運命の相手を探している。

しかし現在彼の職業はビルの清掃員。彼も言っているが「誰でも替えが利く、

なくてもいい仕事」である。

そんな彼にも夢がある。結婚することだ。

けれども見栄っ張りな性格が故に、マッチングアプリで嘘のプロフィールを登録してしまう。

年収2000万円の大学卒。

もちろん、そんなこと全くないのであるが、これが彼の運命を変える。

一人の女性との出会いだ。

その女性がというのが、「市村しほ」だ。

市村はアイドルグループミステリーキッスの一員である。

そんな彼女は貧乏な幼少期を過ごしており、昔から将来の夢は「大金持ち」。

そしてあることをきっかけに美人局となり、柿花ともそうして出会うことになる。

柿花はローンで高級なレストランで食事をしたり、結婚指輪を買うがもちろん全て水の泡。

自分では「40歳を過ぎたら婚活市場で需要がない」と分かっていても

なんとかこの出会いをものにしたいと必死である。

これも、現代の日本で見る光景なのではないか。

 

実は一途なアイドルの二階堂

アイドルグループ「ミステリーキッス」の話が出てきたので、主要な彼女たちも紹介しよう。

二階堂はミステリーキッスのセンターであり、唯一仮面を付けずに素顔で活動している。

他の二人は仮面を被っている。

二階堂には熱心なファンがついていて、彼の名を「今井」という。

今井はキャバクラのボーイとして働いており、ミステリーキッスがまだ5人だけしかライブハウスに入らない時からのファンである。

二階堂とツーショットのチェキを撮るために、必死に働いている。

宝くじで一発当てて、CDをたくさん買って、二階堂を独り占めしてチェキを撮るのが夢だ。

そんな熱心なファンがいる二階堂だか、実は恋人がいる。

それは売れない(最終的には売れるが)芸人の馬場である。

馬場はのちに売れるが、それまで二階堂は馬場には興味を持たずに、むしろ煙たがっていた。

しかしいつしか二人は意気投合し、恋人同士になる。

現代のアイドルグループも、ファンには表の顔を見せ、プライベートでは裏の顔を見せる、そんな図が浮かぶ。

アイドルの恋人はファンであると信じたいが、全部が全部そうでないこともあるとは思う。

 

では二階堂の過去の話をしよう。

二階堂は売れたかった。自分が一番になりたかった。承認欲求が強いのが彼女の特徴だ。

ミステリーキッスを売り始めた時、3人のうち、「三矢ユキ」を売り出そうとした。

しかし二階堂は嫌だった。

そして三矢にセンターを降りることを依頼するか、もし降りてくれなかったら殺そうと夜中に誘い出した。

出会ったとき、三矢はすでに絶命していた。

この理由も後述する。

三矢の死体を隠すために、マネージャーの山本は裏社会の人間(関口や山本、ヤノ)に力を借りてうまく状況を逃れる。

これがきっかけで、ミステリーキッスはアイドルグループとしての裏の顔を持ちつつ、裏では裏社会の人物に力を貸す存在となってしまった。

これが市原が美人局を行うきっかけとなった話だ。

最終的に、二階堂は警察に連れて行かれてしまうが、彼女のもとには馬場がいる。

きっと立ち直らせてくれるだろう。

 

不運の少女「三矢」

三矢はなんでもできる優等生だった。

訓練生としても優秀で、陸上部を掛け持ちしながらも器用にこなしていた。

持ち物も洗練されていて、二階堂は三矢を一目置いていた。

アイドルになりかった三矢にとって、ミステリーキッスは本当に念願であった。

しかし、そのアイドルデビューには大きな壁があったのだ。

実は三矢の父親は裏社会と通じていた。

三矢がデビューをする頃には足を洗っていたとのことだが、三矢がこの父の事実を受けて自殺したものを見られている。

なんとも、悲劇的な少女だ。

もしも父の事実を受け入れていなくても、センターを強く欲する二階堂に命を奪われてしまっていたかもしれない。

 

三矢は死亡時、家族にも社会的にも行方不明女子高生として処理されていた。

これが「ODD TAXI」に大きく関わる話である。

結果として、この行方不明女子高生の正体はアイドルグループミステリーキッスのメンバーと公表されるが、それまでは三矢は生きているものとして処理される。

この仮の三矢が、現ミステリーキッスのメンバーである「和田垣さくら」である。

和田垣はオーディションで実は4番目だった。

なんとかアイドルとしてデビューしたいと事務所にお願いをしたらしい。

初めはこの和田垣が三矢を殺したのではないかと勘ぐらせてくれて楽しかった。

 

最終的に三矢死亡の隠蔽を図ったサノや関口、山本は諸々の事件で逮捕されることになる。

 

ちなみに、二階堂が三矢(本物)を呼び出した時、タクシーで移動したのだが、そのときに使ったのが小戸川のタクシーで運転手も小戸川だった。

これにより、小戸川は裏社会の事情に巻き込まれていく。

 

アイドルに命をかけた男 今井

前述したとおり、今井はアイドルグループミステリーキッスの二階堂の大ファンでSNSで応援アカウントを作るくらいだ。

今井は一発逆転を狙って宝くじを買い続けていく。

ミステリーキッスのライブの後、バイト先がある新宿に行くときに、小戸川のタクシーに乗り込む。

このとき、小戸川に好きな数字を聞き、それで宝くじを買うことになる。

(今井は惨敗続きだったため)

結果として、この宝くじが当選し今井は10億円の大金を手に入れることになる。

有頂天の今井は早速SNSにこの事実を投稿し、それが最終的に裏社会のサノや関口・山本の耳にまで届き、10億円を略奪しようという計画に至る。

この10億円は、小戸川のタクシーに乗せられ、海にばらまかれたものの、小戸川にお礼として今井から直接病室で渡される。

今井は小戸川を神と呼んで親しみを感じている。

 

売れない芸人 柴垣

今井つながりで、柴垣の話もしよう。

柴垣は芸人であるが、いまいち売れていない。

馬場とコンビを組んでいるが、コンビ仲もギクシャクしている。

ビッグになりたい野心はあるがラジオを1本持っているくらいで花が咲かない。

キャリアは中堅であるがいまひとつのところ。

今井と同じくバイトで生計を立てており、キャバクラでボーイとして働いている。

柴垣は馬場と移動する際に、小戸川のタクシーに乗っている。

ここでも小戸川とのつながりができる。

 

柴垣は、道である男性とぶるかる。

これも後述するが、キャバクラを拳銃発泡で襲った田中である。

 

16年前に人生を狂わせられた田中

田中はゲーム会社に勤める普通の青年だ。

ゲームが好きで、まるという鳥を飼っている。

小さい頃から鳥好きで、鳥の図鑑なら穴が空くほど見ていた。

この田中の人生にも難があった。

昔、小学校で「消しゴム」が流行っていた。

消しゴムのレア度が人気者度を表すといっても過言ではない環境で、田中は同じくらの佐藤に野心を燃やし、日々レアな消しゴムを集めていた。

しかし佐藤の家は毎回親が出張のたびに世界中の珍しい消しゴムを与えてくれるので、田中は大きな一手がないか探していた。

そして、ある日、見つけてしまった。

「世界でたったひとつのレアな消しゴム」を。

ネットオークションでditch-11という人物が3000円をスタート金額としてセリに出してた。

小学生であった田中は3000円を大金と知っていつつも父のクレジットカードを盗み見て、入札に参加する。

しかし敵がいた。敵は確実に田中の金額よりも大きな額を設定してくる。

そして、田中は大きな行動に出た。

10万円を設定したのだ。

後日父にこのことがバレるのは致し方ないことだが、最も致し方ないのはその消しゴムが届かなかったことだ。

「ノークレームノーリターン」の言葉に縛られた小学生の少年は、親に殴られる経験を経て、心に傷を負い、社会の厳しさを知った。

そのうち、小学生たちの消しゴムブームも過ぎ去り、田中は自尊心が育たないまま大人になった。

 

大人になった田中はある日、自分がやっているスマホゲームのランキングで1位がditch-11であることを知る。

このditch-11と田中が消しゴムを入札したときのditch-11が同一人物かは断定できないが、田中の心に火がついた。

気がつくとゲームへの課金は500万円を超えていた。

しかし1位にはなれなかった。

そして、運命の日。

田中は道で歩きながらスマホ内のガチャをしていた。

すると、どうだろう。

スーパーレアの「ドードー」が出たのだ。

これで勝てる。これで1位になれる。ditch-11を負かす時がきた。

しかし、運命は無情にも田中を突き落とす。

たまたま通りかかった車とハプニングを起こし、田中のスマホは堰に降りる。

データはなかった。ドードーもなかった。

不幸は続き、大切に飼っていた鳥の「まる」も同日に死んだ。

田中の中で何かの糸が切れていた。

田中はまるを木の根本に植えようとした。

そのとき、拳銃を見つけた。

これは、ドブの拳銃だった。

田中はどこでもいい、とキャバクラに入り発砲した。

このキャバクラは柴垣と今井が働いているお店で、たまたま小戸川も居合わせていた。

10億円当たったお礼として今井が小戸川を招待していた。

幸い小戸川は逃げ切れたが、田中はスマホを落とさせた車を特定し、小戸川の家やタクシーに発砲したりした。

最終的に小戸川と田中は和解したが、居合わせたドブに拳銃の弾が当たり、ドブは救急車で運ばれる運びとなった。

この田中という少年、とても共感できる人もいるのではないか。

スマホゲームに依存し、社会とも断絶され、糸が切れて怒りの矛先を無作為の方向に向ける。

とても人ごととは思えない描写だった。

カポエラーの天才 白井

忘れてはいけない。白井の存在だ。

白井は小戸川が通院する病院の看護師である。

白井も普通の人ではなく、奨学金を返すために、小戸川の主治医である剛力と交際していたり、ノブに病院の薬品を渡すなど危険な行為も行っている。

そこで気がついたのが、小戸川への愛だった。

「好きな人とかいるの」という小戸川の質問に対し、「いるよ」と返答。

「写真とかあるの」という小戸川の質問人対し、「はいこれ」と。

スマホの画面に写っていたのは、小戸川だった。

白井は健気に小戸川を思いつづけ、山本(ミステリーキッスのマネージャー)が小戸川を殺そうとタクシーの中で後ろから首を絞めたときも、ガラスを破って、得意のカポエラーで山本を蹴散らした。

こんな素敵なひと、いたら本当に結婚したい。

小戸川と白井の歯痒い恋模様も見どころの一つだ。

 

その他にも個性的な人々の人間模様

今回紹介したのはごく一部の人々だ。

この他にも、多くの登場人物が出てくる。

どのキャラクターも個性的で、人間味が溢れ、どこかで見たことがある親近感を覚える面々ばかりだ。

 

ditch-11の正体は?

ditch-11の正体はズバリ、「ドブ」である。

16年前からドブは生粋の悪人だったということだ。

相手が小学生と知らずとも、10万円をそのままネコババしてしまうのは、普通の一般人にはできない技だ。

 

第12話で拳銃を持った田中がドブにditch-11に関してカマをかけます。

ドブはただ拳銃を早く返して欲しいので、適当にさっと答えますが、よくよく思い返すと自分がditch-11という名前でゲームをしていたことを思い出します。

 

被害者を前にしても、顔色一つ変えずに罪悪感に苛まれないのはさすが悪人。

 

それぞれのもつ過去にも共感できる

登場人物にはそれぞれ夢や希望、叶えたい理想の姿がある。

しかし、虚しいまでにもうまくいかない。

お決まり事のようにも感じるかもしれないが、登場人物の心理描写や

過去回想も組み込まれている。

 

きっと「あ・・・」と心が動く人物がいるはずだ。

どの登場人物も、現代にいる、見たことがある面々ばかりである。

 

完全には共感できなくても「なんとなくわかる」段階で、共感できるものばかりである。

 

一つのアニメーションとして、娯楽として楽しむものありだが、ぜひこの現代に思いを馳せて見ていただくとまた違った楽しみ方ができるはずである。

 

ちなみに脱線をすると、声優陣も面白い。

現役の芸人が起用されているのだ。

初めて聞くとその違和感に決して気が付かないほどの馴染み方である。

具体的には、トレンディエンジェル、ミキ、ダイアン、森三中、ガーリィレコードなどお笑いに詳しくなくても、一度は見聞きしたことがある名前である。

 

声優が本職でない彼らの声優業も併せて楽しめる作品である。

 

綿密なハードボイルドストーリー

「ODD TAXI」で巧妙だと感じたのは、このストーリーだ。

小戸川を中心として広がっていく世界、そして回収されていく伏線。

決して世界線を変えていく話ではないものの、「ひぐらしのなく頃に」「シュタインズゲード」「魔法少女まどかマギカ」「KEYシリーズ」が好きな方はハマることだろう。

 

ミステリー好きも嫌いにはなれない作品のひとつとなるだろう。

 

この「ODD TAXI」を見た時に、まずふと思い浮かんだのは伊坂幸太郎の作品シリーズと、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」だった。

つまり、私にとってはそれほどまでに、綿密に設計されたストーリーだと感じた。

 

これがまた映画等で120分とか200分とかでまとまってしまうと、それはそれで味気ない。

アニメのワンクールで完結というところが非常に歯切れがいい。

この長さたる所以は、細かい背景描写にある。

 

 

 後味スッキリを求めている方であれば、必見である。

なぜ動物なのか?が最終話で分かる

これほどまでに巧妙に仕組まれたアニメは久々だ。

別になろう系を否定するわけではないが、ここ数年でなろう系がアニメの大塔となり

こうした書き込まれたシナリオで見せてくれるアニメは少なかった。

しかし、久しぶりにキタ、と感じた。

 

13話の途中まで、全ての登場人物は動物だ。

これは主人公の小戸川が見ていた世界だったのだ。

彼は幼少期、酔っぱらった父を迎えに母と車に乗っているときに事故に遭い、

(海に車がつい没した)

周りの世界が別の世界に見える病気になってしまったのだ。

事故で両親は亡くなり、それから一人での人生だった。

しかし、最終話で同じように自身が運転するタクシーが海にダイブする。

激しいカーチェイスの末に、工事中の道路から落ちてしまったのだ。

この衝撃で、幸いにも病気が直る。

そしてこの動物たちに囲まれた世界が実は小戸川のフィルターを通して

私たちに届けられた世界だったのだ。

 

その答えに気づかせてくれる演出もさすがなもので、ダイレクトには言わないが、視聴者を誘導させながらきちんと解釈を与えてくれるところにも脚本の優しさを感じる。

 

さらに、人間になった彼らが本当に動物の頃と瓜二つで、うまく特徴を捉えたキャラクターデザインであるものも憎い。

動物が登場人物だからこそ際立つストーリー

ストーリーは面白いものの、斬新せいがあると聞かれればそれは少し微妙だ。

ハードボイルドではあるものの、正直どこで見たことがあるような

展開があったりと度々既視感を感じるのは否めない。

 

しかし、なぜ最後まで掻き立てられるように見てしまうのか。

それは「人間」が登場人物だからである、と思っている。

このギャップが視聴者を虜にする。

そして、この動物たちに共感するプロセスを私たちは楽しんでいる。

それがこの「ODD TAXI」の最大の魅力である。

 

 もしもこれが、仮に最終話で登場する「人間」であれば、「ODD TAXI」は二流・三流のハードボイルドアニメとして「ブラックラグーン」に肩も並ばずに埋れていってしまうアニメだったと思う。

 

しかし最終話残り数分の伏線の回収とネタバレが気持ち良くさせてくれる脚本の書き方はさすがとしか言えない。

 

残り数分での大どんでん返し。本当の黒幕。

そして忘れてはいけないのが、後半ラスト5分ほどのエピローグである。

各登場人物たちの後日談がオープニングテーマとともに流れていく。

 

柿花はトイレの清掃員から一転し、工事現場で真面目な働きぶりを評価される人間に。

 

ゲーム狂いでドブに発砲した田中はのめり込んだゲームをアンインストールし平穏な顔に。

 

白井と剛力は病院で患者と談笑をする。

 

ドブは刑務所で正座をして監獄の中で静かにしている。

 

小戸川は無事に退院し、タクシー業に戻る。

そして、新しいお客さんを乗せる。

そのお客さんは、ミステリーキッスの元三矢であった和田垣だった。

貧乏をして苦労をかけた田舎の母に恩返しをしたいと言っていた彼女。

実は、彼女が本当の黒幕だった。

ミステリーキッスのCDデビューを決めたとき、彼女は居ても立っても居られなくなり、筆頭の三矢を締め殺した張本人だった。

そしてこのことのことを母も知っており、罪を容認しているようだった。

「一人減ったのは想定外だったけど、もう一人も殺しちゃおうかな」なんてお茶目に言う姿はサイコパス以外の何者でもない。

「ソロデビューもありかな」なんて言葉が出たらもうきっと彼女は行動に移すだろう。

そして、「タクシーも探しているけれども、運よく見つけた」

「成功するためには、手段は選ばない」と言い残し、電話を切るのであった。

 

そして場面が変わって、小戸川のタクシー。

和やかな雰囲気で普通の日常に戻っている。

しかし、和田垣は意味深な表情で「えへ」と笑うだけ。

小戸川の「どちらまで?」の答えはなんなのだろうか。

やはり、三矢と同じように小戸川も殺されてしまうのだろうか。

それは、もうこのアニメではわからない。

視聴者に答えを握らせるというなんとも歯痒い終わりを迎える。

 

これが、ただのアニメでとして埋もれてしまうのは非常にもったいない。

これほどまでに作り込まれたアニメはそうそうにない。

そして、変に実写化をして欲しくない。

それが、一ファンの願いでもある。

 

まだ見ていない人はぜひ一生に一度は見て欲しい

気軽な気持ちで見たものの、気がつくと13話を一気見していた。

もう外は夕方になっていた。

(仕事はほとんど進まなかった)

 

「ODD TAXI」を見た目でみくびらないで欲しい。

そして、アニメだからと言って1話切りをしないで欲しい。

 

見て損はないと言葉を強くして言える。

 

タクシーの運転手がみなこうなわけではないとは思うが、タクシー運転手を見ると

「ODD TAXI」を思い出して思わず彼かもこうしたハードボイルドな生活を

送っているのかと想像すると、心がワクワクしてくる。

 

ぜひ、一度見てみていただきたい。

 

※期間はいつまでか不明だが、今はAmazonプライムで一気見ができる。

ODD TAXIを見るついでに新ヱヴァを見よう!笑

 

 

 

 

 

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